乙女ゲーム世界に劇画世界の住人が迷い込む連作中編の第2巻。文庫化に時間がかかりそうなので、単行本サイズのを購入。置き場所に困るんだけどねえ。単純に文庫の倍の値段だし。
今巻は、「続編がやって来た編」「マデリーンの文化祭デート編」「愉快なベルクハイツ領編」の三本。
最初の「続編がやって来た編」は、乙女ゲームの続編でアレッタたちが迷惑を受けるお話。乙女ゲームの続編の舞台は隣国。次々と高位貴族の令息を虜にする「ヒロイン」。あまりにアレな姿に婚約者の「悪役令嬢」は早々に婚約を解消して、他国へ留学する。ということで、アレッタたちの学園にもやってくる。
しかし、その悪役令嬢が前世の記憶持ちで、「ヒロイン」を出し抜いて、「隠しキャラ」であるフリオを狙っていたから、さあ大変。
その令嬢リゼットは、話を全然聞かない、自分の都合が良い方向へねじ曲げる。彼女に振り回される人々。終いには、進まない関係に、文化祭の最中に外部から犯罪者をまねきいれて「イベント」を強制発動しようとしたり。
それに対して、武人としてみだりに武力を振るわないと自制しつつも、ストレスをためまくるアレッタ。それを見て、リゼットの頭がトマトにならないかと戦々恐々とする周囲の人々。ベルクハイツの有力者が召喚されるのではないかと恐怖する人々などなど。周囲のパニクり具合が楽しい。
一巻では初々しかった関係が、スイッチが入るとアレッタがフリオを捕食するようになっているのが。男が壁ドンされて、沽券を失う。あと、校内に侵入した不審者を刈りまくって、脳筋度が増したアレッタさんとか。
最終的に、母国への護送途中に暴れ出して、アレッタがビンタで制圧して、溜飲を下げることに。「初見殺し」に
暗躍するベルクハイツの悪魔もすごいなあ。最終的に特産のホワイトジゼン草の製造技術を抜いてくる。
2番目は、ほぼダブル主人公のマデリーンとグレゴリーのお話。
出会ったばかり、かつ、遠距離で会う回数が少ないということで、アレッタとフリオよりも初々しさが勝る感じ。そして、ベルクハイツの男が出向いた先で、トラブルが起きないわけはなく…
最終的には、リゼットが引き込んだ裏社会の人間とのバトルになって、デートは途中終了。しかし、抱擁はゲット。
恋愛感情を素直に表せないグレゴリーを見て、表面で涼しい顔をしながら、かわいいわとワッショイしてるマデリーンがw
最後は、ベルクハイツ領のお話。
とりあえず。漢女部隊が強烈すぎるな。ビジュアル的には、「魁!!男塾」のキャラが派手な女装している感じかねえw
アレッタの元婚約者、ルイス・ノルトラートが「劇画戦士」の道を歩み始めるまで。アレッタ大好きな漢女部隊が、演習にかこつけてルイスに天誅を加えようとする。そこでのお怒りが、ルイスに自省を促す。なんだが、漢女部隊がすべてを持っていくなあ…
麻酔銃で漢女部隊隊長を仕留めて、「ドクターストップ!」と叫んだ救護班員のシーンがハイライトw