宇場義行『水滴少女』

 久しぶりのエロマンガ。1000円すると、気軽に買うって気分にならないんだよな。置き場所にも困るし。
 なんか、店頭でぱらっとみて、惹かれた本。欲望のままに暴走していく女の子たちの輝き。見せつけるような、露出上等のキャラが多いのが良いです。裏表紙の水着半脱ぎ女の子が良いね。8番目の作品のヒロインのようだけど。背中、横乳、膝裏と好きな部位が揃ってる。


 体の相性を感知できる女の子が、ぴったりの相手を見つけたところから始まるロイヤルハント。ラストの、周り中が暴走しまくっているのがすごいな。
 知り合いの娘が居候することになったところから始まるウバタマショジョの何もかも飲み込んでいく暴走ぶりが一番印象的。Sも、Mも何でもござれのすごさ。
 実は露出が大好きだったルート市橋さんやセーラー素足が印象的なハニカム砂原さんも、良い。

(ひもとく)水俣病の60年 人間としての言葉求め続ける 友澤悠季:朝日新聞デジタル

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 行政の不作為の罪は大きいよなあ。そして、いまだに、分断と矮小化を続ける。多くの人が諦めてしまっていると。戦い続けるのは、エネルギーがいる。

(ひもとく)都市と大火 変わるリスクに応じた防災を 磯田道史:朝日新聞デジタル

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 区画整理で広い道路をとかいう、非現実的な方法よりも、以前からの建築に、燃え広がるのを防ぐ仕組みを付加できないかね。
 独身社会で火元管理が難しかった江戸に比べると、京都大坂では比較的火災が少なかったとか。近代の大規模火災のパターンは高層建築の火災と日本海側のフェーン現象による火災にふたつとか。
 『火災の科学』と『江戸の火事』は読んでみようかな。

(ひもとく)トランプが立つ世界 リベラルな多文化主義の敗北 大澤真幸:朝日新聞デジタル

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 結局、単純に逆張りやってるだけだから、終わった後には、焼け野原が広がりそうだよなあ。格差に対する現実的な対策を示せなかった「リベラル」の敗北か。『ルポ トランプ王国』はちょっと気になる。
エマニュエル・トッド『帝国以後:アメリカ・システムの崩壊』
森本あんり『反知性主義アメリカが生んだ「熱病」の正体』

(ひもとく)民俗芸能と震災 立ち上がり生きる人々の願い 山内明美:朝日新聞デジタル

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 民俗芸能が、地域社会の自治の基盤か。芸能に人が集うことの重要性。津波被災地では続々と復活を遂げた。しかし、原発事故で土地からのつながりを断ち切られてしまった福島では、継承が難しいと。
川島秀一津波のまちに生きて』
高倉浩樹・滝澤克彦編『無形民俗文化財が被災するということ』
シャルル・フレジェ『YOKAI NO SHIMA:日本の祝祭:万物に宿る神々の仮装』

書評・最新書評 3.11 震災は日本を変えたのか [著]リチャード・J・サミュエルズ - 佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 変わらなかったと結論するしかないよなあ。80年代からの方向性は、より強化された感が。
 民主主義の社会というのは、そうほいほい「決まらない」社会であると覚悟しなければならないと。

書評・最新書評 アフガン・対テロ戦争の研究 タリバンはなぜ復活したのか [著]多谷千香子 - 杉田敦(政治学者・法政大学教授) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 へえ。ビン・ラディンを追い出したいというシグナルがあったのに、アメリカ側が見落とした。そうなると、イラクの「大量破壊兵器」と同様に、大義がなくなるな。ブッシュも余計な戦争を起こしてくれたものだ。あと、パキスタンの二股。まあ、もともと、パキスタンは、タリバンを支援して、後方地域を形成しようとしていたわけだしな。
 とはいえ、タリバンのやり方を、「西側」国家として許容できるかというとねえ。

書評・最新書評 金持ちは、なぜ高いところに住むのか [著]アンドレアス・ベルナルト - 五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 エレベーターが変えた、住まいのあり方。
 エレベーター以前は、上層階ほど劣悪な居住環境だった。住居建築の空間構成の変化。権威の表象が変化した。そういったトピックを扱っているらしい。

書評・最新書評 水力発電が日本を救う―今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる [著]竹村公太郎 - 斎藤美奈子(文芸評論家) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 なんか、すごく怪しいんだけどね…
 現状の小規模な降雨の予想能力を考えると、ぜんぶ貯めるのは危険性が高いと思うのだが。下流に水流を維持する必要もあるし。そんなうまい方法があるなら、もう、実行されてるだろう。

書評・最新書評 叫びの都市―寄せ場、釜ケ崎、流動的下層労働者 [著]原口剛 - 杉田敦(政治学者・法政大学教授) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 港湾作業の機械化ってのは、大阪の雇用力を相当奪ったのだな。
 そして、日本全国に非正規雇用が拡散し、「社会の総寄せ場化」が進行しつつあると。

書評・最新書評 漂流 [著]角幡唯介 - 市田隆(本社編集委員) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 このあたり、歴史的な「海民社会」との地続き感つよいなあ。近代に入っても、「南洋」には、多くの沖縄の人が行っていたわけだし。あと、21世紀になっても、遠洋漁業ってのは、危険度高いのだなあと。日本近海で沈むとニュースになるけど、ミクロネシアで行方不明になっても、ニュースにはならない。

書評・最新書評 丸刈りにされた女たち―「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 [著]藤森晶子 - 保阪正康(評論家) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 ヨーロッパでは、割と一般的な事態らしいと。エグい…

書評・最新書評 ヒトラーと物理学者たち―科学が国家に仕えるとき [著]フィリップ・ボール - 佐倉統(東京大学教授・科学技術社会論) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 公的な回路で動員されたときに、良心的な人ほど取り込まれるんじゃないかね。アメリカでも、ものすごく大規模に、科学者が動員されているわけだし。

書評・最新書評 東京田園モダン―大正・昭和の郊外を歩く [著]三浦展 - 武田徹(評論家・ジャーナリスト) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 下町は最近都市化された場所とか、「社会改良」の活動とか。

書評・最新書評 林業がつくる日本の森林 [著]藤森隆郎 - 諸富徹(京都大学教授・経済学) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 作業全般の効率化とより高く売る手法が必要。当たり前と言えば当たり前だが、それが大変そう。

書評・最新書評 メタル建築史―もうひとつの近代建築史 [著]難波和彦 - 五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 建築材料としての金属の歴史か。19世紀には、うまく使いこなせず、20世紀に持ち越された。しかし、金属メインの建築は、断熱性などで問題ありと。

書評・最新書評 日本の「アジール」を訪ねて―漂泊民の場所 [著]筒井功 - 原武史(放送大学教授・政治思想史) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 メモ。外からは見えにくい空間の存在か。同著者の、『漂泊の民サンカを追って』『新・忘れられた日本人』も興味があるな。

書評・最新書評 マラス―暴力に支配される少年たち [著]工藤律子 - 星野智幸(小説家) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 内戦の荒廃とその後の雇用創出の失敗。そこに、アメリカから強制送還されたギャング団の若者がギャング稼業を続ける。それが、相続されちゃうと。雇用問題と人間のつながりがここにしかない少年たち。さらに、威圧的な政府の方針。貧困対策より楽ということなのだろうけど、結局、再生産しか生んでいないのがな。

書評・最新書評 フクシマの荒廃―フランス人特派員が見た原発棄民たち [著]アルノー・ヴォレラン - 杉田敦(政治学者・法政大学教授) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 清水建設の作業員水増し疑惑で、改めて提起される問題。日本の暗部が露呈しているよなあ…
 多重下請けと搾取の問題をなんともできない時点で、本当にもうね。

書評・最新書評 国家と石綿―ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い [著]永尾俊彦 - 市田隆(本社編集委員) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 呼吸器をやられるのは、ほんとになあ。横になれなくなる。
 そして、石綿禍の背景には、貧困と排除の問題があったと。選べるなら、選んでなかった仕事。そして、危険性を見て見ぬふりをした政府。水俣病と同じような構図だな。

書評・最新書評 海と生きる作法 漁師から学ぶ災害観 [著]川島秀一 - 佐伯一麦(作家) BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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 海の恵みと交流を享受する一方で、災いとも付き合う方法を育んできたと。同じ船に家族を乗せないとか、津波を生活文化に受け入れてきたと。中央集権の巨大開発は、本当に無意味なんだよなあ。阪神大震災であんなに無残に失敗しているのに、三陸で、熊本で、再生産しようとしている。