caprinのヲタ更正日記→小市民も幸せに暮らせる社会へ→敗残兵から一言
このあたりを読んでいて、なんか黒々としたものが湧き上がってきたので、吐き出してみる。
『日本のお金持ち研究』(ISBN:4532351359)によれば、金持ちになる第一の資質は「ストレスに強いこと」だそうだ。少なくとも、健康で体力があること、ストレス耐性があることは、社会で積極的に活躍し成果を出すためには、必須の資質であろう。
しかし、この「体力があり、ストレスに強い」ということ自体が、どれだけ神の恩寵をうけたか、あるいは幸運であったかを、自己責任を説く人間は理解していない。そもそも、その資質は親から相続し、周囲の環境から育まれたもので、お前らが自助努力で得たものではないだろうが。それが何したり顔で説教なんかしていやがるんだ、糞どもが!という感想しか出てこない。確かに、ストレス耐性がある人間の中でも、成功した人間と失敗した人間で差がある。たしかにその枠内では、苦しんで、努力したのだろう。しかし、どんな獣道だろうが、そこにはそれなりの土俵が存在したのだ。いや、そもそも「ストレス耐性」という才能があるからこそ、獣道を抜けることができたのだ。体と精神を高回転で動かして、壊れないこと自体を神に感謝しろっての。
アメリカ流の自己責任を重視する保守主義が醜いのは、まさにその天与の才能をだれにでもあるものと考え、それを全ての人間に押し付けるからだ。だからこそ、私はヨーロッパ流の社会民主主義に、まだ好意を感じるのだ(いろいろな欠点があろうと)。
ついでに言えば、まだ就職して、そこで苦悩する余地があるだけ、ましだとも思う。そもそも人間集団の中にいるだけ過負荷がかかってうつ病を何度も発症したあげく、心療内科にかかって、しまいにゃアスペルガーと診断された私にとっては、そもそもまともに社会生活を営むことに対するハードルが高い。ついでに基礎的な体力にもかける運動音痴でもある。まだ、体調が安定していれば浮かぶ瀬もあろうが、なにか継続的に活動するだけの、安定した体調すらも確保できない。体調が安定したとしても、とことん福祉に冷淡な日本社会では、生計を立てるのも難しかろう。バブルの頃なら、あるいはどこかに滑り込むことも不可能ではなかったかもしれないが。現状では周りは壁だらけ。現在のところは、幸運にも、親の脛をかじっていられるが、先細りは免れない。なんというか、絶望感しか出てこない。終末論的な宗教にはまったり、訳の分からない殺人を犯したり、テロリストになるような人間の気持ちがちょっと分かるかも…
普段はこの手の話題は、完全スルーで精神の安定を保っているのだが、敗残兵から一言を読んでなんかドロドロしたものが噴き出してきたので、ここで吐き出して、他人に押し付けて精神の安定を取り戻すことに↓。イタいとか、甘えているとか、そのあたりは承知のうえなので、よろしく。
しかしなんだ、飲んだだけで気分が明るくなるような薬はないのかね(それは麻薬です)。
メモ:
氷河期の猛吹雪にズダボロに引き裂かれた人々と、グングン成長した人たち
要領よくなくてもなんとか人生楽しんでる奴もいるってことで
ロスジェネとか雇用とか(一当事者として)
成功体験では人は救えない
現状を長期的な景気循環のB局面であると解釈すると、中間層の縮小や一般的サラリーマンの環境が悪化して、ストレスがたまる状況は分かりやすい。B局面では、全体のパイが縮小する中で何らかの手段と発想を持っていて、うまく切り抜けられる人間だけが得をする。「普通」の、あるいは「中盤」を構成する人々の部分が一番圧迫される。
対するA局面では、活動全体が大きくなるなかで、数が重要な要素になる。ここでは、ダンコーガイのような人間は、逆に傍流に追いやられて、冷や飯を食わされかねない。そこの巡りあわせを、天に感謝すべきだろう。
いつ来るか分からないが(あと20年ほどかかりそうだが…)A局面では、いかにB局面の間、「中盤」を維持しえたが重要になってくると思う。基本的には、マッチョはどんな環境に放り込んでも勝手に生きるだろうから、将来を見据えた場合、中盤をどう保護するかが政策的に重要になってくるのではないだろうか。
ついでに言えば、氷河期の猛吹雪にズダボロに引き裂かれた人々と、グングン成長した人たち は、題名も内容もいわゆる自己啓発本のようだと思った。