「御船街道はぜ並木」碑

 国道と小坂橋への取り付け道路の間の緑地に建っている石碑。水害にともなう御船川の河川改修で、街道を付け替えたために、ハゼの古木を移植したのを記念して建てられた石碑のようだ。隣の説明の看板が朽ち果てたら、何の意図で建てられたのか判らなくなりそうだな。




石碑裏面

平成五年三月


建設省熊本工事事務所
熊本県
御船町
嘉島町



解説看板

  御船街道櫨並木
 熊本城下、迎町の御船口から分岐する御船
街道は、上島から御船まで御船川の堤防上を
通っており、ここは紅葉の見事な櫨並木道で
あった。両側の櫨の大木は、四季折々の変化
を見せて道行く人々に安らぎを与えてきた。
 櫨の実は日本蝋燭の原料として江戸時代に
は重要な換金作物であった。既に寛永十一年
(一六三四)に櫨の実を米の代わりに上納す
ることが認められ、寛文四年(一六六四)に
はその栽培が奨励されたという記録がある。
 しかし巷間では、忠臣蔵で有名な赤穂浪士
の大石内蔵之助が、仇討ののち細川藩邸に預
けられていた元禄十五年(一七〇二)、櫨栽
培の有利なことを進言したことから、細川藩
での栽培がはじまったと伝えられている。


 昭和六十三年(一九八八)五月の水害を契
機として御船川の拡幅を行うことになり、街
道と並木の付替えの必要が生じたので、その
古木を移植し、若木を補植して、櫨並木の面
影をとどめることとした。


    平成5年3月 建設省熊本工事事務所
          熊本県
          御船町
          嘉島町