本日のメモ

光に導かれる生物学−「死物学」からの脱却 | 高山雄太

 うーむ、何が言いたいのかわかりにくい。
 生体蛍光タンパク質の発見と発光タンパクを生成する遺伝子を挿入することで、さまざまな細胞やたんぱく質が動いている状況を、生きた状態でモニタリングできるようになったと。
 で、このような時代を画すような発見を可能にするには、「選択と集中」ではダメですってことか。

プレスリリース<海洋研究開発機構:ゴエモンコシオリエビは胸毛のバクテリアを食す〜深海動物と外部共生菌の見えざる関係性を世界で初めて科学的に実証〜

 化学合成バクテリアを外部に共生させる生物であるゴエモンコシオリエビを、生きたまま引き上げ、飼育に成功。で、炭素13で目印をつけた元素が、共生菌経由で体内に取り込まれているのを確認。食べているような行動を取っているため、外部共生菌を食べることで、共生菌から栄養を得ていると推測されたが、腸内細菌もあり、確実とは言い切れなかった。
 で、今度は毛が発光することを利用した腸内の観察や腸内に化学合成細菌などが存在しないこと。外部から取り込まれたものも消化されていること。内部・外部共生菌の比較などから、胸毛の共生菌を食べて、消化していることが証明されたと。
 で、今後は、ゴエモンコシオリエビが積極的に共生菌を育てているのかを確かめる方向に研究を進めるそうだ。


 状況証拠から、食べているんだろうなと思われていたことを、証明するのにこんなに手間がかかるんだ。

デンドログランマとはどんな生き物か:過去数十年でもっとも重要な生物学的発見 ≪ WIRED.jp

 古い標本を漁ると、思いもかけない発見があるかも。
 ホルマリンで固定してあるので、遺伝情報は取り出せないと。これはバス海峡で、深海から標本を集めないと。

サハラ砂漠から新「綱」微生物の発見

 サハラ砂漠の砂礫を混ぜた水を除菌フィルターで濾したら、フィルターの目より細かい細菌が発見培養されたと。0.2マイクロメートルより小さな微生物は存在しないと思われていたが、発見された。で、これを分析したら綱レベルの新種だった。
 微生物世界は不思議だらけだな。
 0.2マイクロメートル以下の生物を意図的に探したのか。貧栄養に適応とか、いろいろとおもしろい。培養できていない遺伝子の断片には近縁の遺伝情報を持った生物がいて、かなり広い範囲に分布しているらしい。で、そいつらの仲間から初めて、分離培養された奴が出てきたと。

ニュース - 動物 - サラマンダーを襲うアジア産の真菌 - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(ナショジオ)

 カエルツボカビの近縁種がヨーロッパに入り込み、サラマンダー類を壊滅させる可能性があると。17種中、11種絶滅って、またすごい攻撃力だな。
 結局のところ、生体の輸出入そのものを強力に規制するしかないんじゃなかろうか。

[宇宙]アジアの火星探査機、勝者はインド:「格安」探査機、火星軌道から画像を送信 ≪ WIRED.jp

 火星軌道まで衛星を送り込んで、そこからちゃんとデータが送られてきたことはすごい。
 けど、この衛星で観測されたデータに、どこまで科学的な新奇性があるのかねえ。安いだけの衛星って、国家的デモンストレーション以上の意味はないような気がするが。日本じゃ、予算が承認されないんじゃね。