氏家ト全『女子大生家庭教師濱中アイ 1-6』

女子大生 家庭教師濱中アイ(1) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(1) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(3) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(3) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(5) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(5) (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(6)<完> (講談社コミックス)

女子大生 家庭教師濱中アイ(6)<完> (講談社コミックス)

 もう、10年も前の作品になるのか。久しぶりに、腐海の深層から召還。氏家作品は、風邪をひいているときには、楽でいいな。
 とりあえず、ミサキちゃんがかわいい。
 平凡な中学生の小久保マサヒコが、成績アップのため家庭教師の指導を受けることになったときから、彼の周りには、へんな女性が集まり始め… なし崩しに、マサヒコの部屋がたまり場になってしまったな。同時に、アイや中村たちと小久保家の公私が混ざっている。アイが小久保家に泊まったり、料理したり。巻き込まれて、ミサキ・アヤナ・リンコあたりも、小久保家に入り浸ることに。状況だけみるとハーレム展開なのだが、作中全くそんな気がしないのがすごい。どっちかというと、マサヒコはたいがい被害者って感じだしな。
 最終的に、寸止めエロギャグ漫画で通しつつ、これまた寸止めラブコメを展開し、さらには中一から卒業までの、中学生なりの成長もきっちり描いたのが、この作品の特徴か。『妹は思春期』や『生徒会役員共』は、連載の長期化とともに、時系列性みたいなものはなくなっていったが、6巻で終わらせた本作は、時間性も維持されている。『生徒会役員共』も、最初は時間をおって変わっていく予定だったんだろうけど。
 寸止めラブコメ方面では、空回りしっぱなしのミサキがかわいすぎる。アイやアヤナあたりも、それなりに意識している風ではあるが、やはりミサキが鉄板なんだろうな。最終的に、「マサちゃん」と呼ぶところまではこぎ着けたが、そこから先どうなるかはわからんよって感じだな。学校が離れてまた距離が離れていくかもしれないし、アプローチを繰り返して落とすところまでいくかもしれないし。未来は未定といったスタイルを、明確に押し出している。
 後付設定になるんだろうけど、ミサキの耳年増は、やはりシノのせいなのかね。成績優秀だけど、貧乳を気にしていて、家庭科壊滅的という弱点の多さが、ミサキのかわいらしさの源泉なんだろうな。