今年印象に残った本2014(ラノベ部門)

 今年は76冊と少なめ。しかも、半分以上が、再読で、新規に読んだ本はかなり少ない。だいたいは、毎年ランクインしている作家の本って感じだな。

  • 10位 川口士『千の魔剣と盾の乙女』シリーズ

千の魔剣と盾の乙女12 (一迅社文庫)

千の魔剣と盾の乙女12 (一迅社文庫)

千の魔剣と盾の乙女13 (一迅社文庫)

千の魔剣と盾の乙女13 (一迅社文庫)

千の魔剣と盾の乙女14 (一迅社文庫)

千の魔剣と盾の乙女14 (一迅社文庫)

 いよいよ、ラストまで後一歩。
 ロックたちは魔王を倒すも、エリシアをケンコスに乗っ取られる。ロックたちは、エリシア救出の旅へ。14巻でエリシアを奪回し、ケンコスを倒すも、今度は魔竜クロウ=クルワッハの復活。最大の危機を、どう乗りこえるのか。

 今回は、過去に因縁がある魔道書がらみの事件。シリーズも長くなると、こういうことが出来るようになると。しかし、前の巻もそうだったが、よくもまあ、全員生き残っているよなあ…

  • 8位 宮澤伊織『不本意ながらも魔法使い』

不本意ながらも魔法使い (一迅社文庫)

不本意ながらも魔法使い (一迅社文庫)

 結局、今年の新規開拓はこれのみ。あとは、前から読んでいたシリーズや作者の本を継続といった感じに。
 「女ファファード&グレイマウザー」という書評のフレーズを見て飛びついた一作。いろいろと過去のファンタジー作品の名作から、引用されていると思しきギミックが興味深い。と言っても、気がついたのは、指輪物語でフロドがやられた、だんだん入り込んでいくナイフくらいだけど。注意深い人が見たら、もっとあちこち仕込んであるのかも。

はたらく魔王さま! 0 (電撃文庫)

はたらく魔王さま! 0 (電撃文庫)

 とりあえず、「エンテ・イスラ」をめぐる騒動がひと段落して、仕切りなおし。エミリアは、テレアポの仕事を失って、魔王の働くマッグに。エミリアに調子を狂わされっぱなしの魔王。ライラがいろいろと話すんだろうけど、ここからどう動くのかね。世界の行く末と非正規雇用が同居したコントラストがおもしろい。
 最新刊の0は、始まる前、エンテ・イスラにいたころの話。とりあえず、大量のトカゲを料理する羽目になって、涙目のエミリアが面白い。

 とりあえず、雪菜かわいいよ雪菜。
 いよいよ、第四真祖がイトガミ島から外に出ると。出られるのか?

 クーデターが発生して、さらにこじれるカトヴァーナ帝国。イクタは自分の出自を明らかにして、仲裁を宣言する。宰相が皇帝の身柄を隠したことから、それぞれの勢力が、それを追っかける展開に。
 あとは、イクタ・シャミーユ・ヤトリの三角関係がどう展開するかとか、ヤトリを枷から放つとか、ハロはキオカの間諜っぽいけどどうなっているんだかとか。

 第二部。いよいよ、物語が展開しだす。
 陰陽庁に巣食う勢力が、東京で大規模な儀式を目論む。それに対し、春虎チーム、大友・道満チーム、春虎を殴り隊が、対抗することに。夏目の復活の儀式が何故失敗したのかとか、いろいろと謎を残しつつ、陰陽庁とそれに反感を持つ人々の思いが、一つの流れに収斂していく。

 8巻のサクヤ仮死状態がショックでこの位置に。
 最新刊では、ドラマガ短編に登場のアミリィさん再登板に、ジュン左遷とさらにびっくり展開。一応、ジュンさんも自分を取りもどしてきたようだが。やっぱり、最初のハーレムパーティが、一番いいな。

  • 2位 渡瀬草一郎『ストレンジムーン3:夢達が眠る宝石箱』

 完結。もう少し、ガッツリとやって欲しかった感もあるが。
 とりあえずは、中心人物である周晒月が死亡し、皇帝の石が封じられて、落着。最後は幹部連も含めて、オールスターで大騒ぎって感じだったな。あと、玲音とクレアのイチャイチャ攻撃とか。

 いや、なんというか、いきなり世界観が広がっていくのが圧巻でした。
 情報の海に取り巻かれた地球。そして、実際に人類は衰退しまくっていたと。おじいさんは電子の精霊として旅立ったか。