『近代巡洋艦史』

世界の艦船増刊 近代巡洋艦史 2010年 01月号 [雑誌]

世界の艦船増刊 近代巡洋艦史 2010年 01月号 [雑誌]

 ここしばらく、他の本を読みながら読み進めていた本。巡洋艦って、戦艦ほど無理していない感じが良い。
 とりあえず、敷設巡洋艦はロマン。
 イギリスの旧式軽巡洋艦が、結構第2次世界大戦でやられているのが印象的だな。調べてみると、地中海やノルウェーでやられているのが多い。相手の制空権下で行動することの危険性。それだけ、犠牲を顧みずに、戦力を突っ込む必要があったわけだな。
 条約型巡洋艦英米日の差もおもしろいな。日本巡洋艦の航続力って、意外と低かったのだな。イギリスが一番長くて、アメリカ、日本と。イギリスの重巡って、無理してない、いいシルエットだと思うが、上構のデザインがもうちょっとどうにかならなかったのかね。
 第2次世界大戦に入るころから計画された、両用砲装備の巡洋艦も、なんか印象的。フランスが戦後完成させた対空巡洋艦ド・グラースとコルベールの両用砲メガ盛りっぷりとか。12.8センチ連装両用砲8基、57ミリ連装高角砲10基。艦橋の前に四門並ぶ表紙の写真とか、もうなんともいえない風情が。イギリスが戦中に計画していた軽巡を改設計したタイガー級なんかも良い。どれだけ、防空に苦労していたかといった感じで。