笹木さくま『女神の勇者を倒すゲスな方法:「おお勇者よ! 死なないとは鬱陶しい」』

 好きラノで、興味を引かれたので。
 美味しいものを求めて人間界に移住した「蒼の魔王」。しかし、殺しても蘇る「勇者」に辟易した魔王は、主人公外山真一を召喚し、対処するように要請する。真一は、「心を折る」ことで、対応すると。
 ゲスという割りに、それほどゲスでも。あまり、エグくならないように気を遣っている感じか。魔族側があまりにも脳筋で、人間側も、それほど攻撃的でないといった感じで。そのなかで、女神教の司教だけが、やたらと攻撃的と、逆転した関係。そのなかで、知り合いだけでも、楽しく暮らせる場所を作ろうとする真一か。
 なんか、世界にギミックが仕込まれていそうだけど、どうなるんだろう。


 ヒロイン陣がいいなあ。魔王の娘で、魔界の不味い食事に適応できなかった全ての元凶たる心優しき少女リノ。副将格のダークエルフツンデレキャラのセレス。半竜の「勇者」で、人とのつながりを求める少女アリアン。皆さん、それぞれかわいい。特に、後半はアリアンの独壇場だったな。


 「いしのなかにいる」作戦とか、遺体が損壊するとロストするあたりは、ウィザードリーっぽいな。