イギリス料理が「まずい」原因は、産業革命だった! 文春オンライン

http://bunshun.jp/articles/-/4351
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 もともと、北ヨーロッパの連続的な食文化圏に繋がる文化を持っていた。
 しかし、18世紀、産業革命に先立つ農業革命と囲い込みによって、農村のコミュニティが崩壊。通年で同じ地域に住む人やその菜園、入会地などがなくなった。これによって、ハーブなどの地域食材、自家栽培の野菜によるサラダ、祭りの宴会料理の伝承などが、継承されなくなった。
 結果、香辛料などの香味料、食材、調理法などの多様性が失われた。マスプロな材料を、少ない料理法で調理する状況。さらに、上流階級のための調理人に人材を供給する中下層男性の調理技術の失伝は、上流階級においても、宴会料理の質を下げた。因果は巡るとしか言いようがないな。


 文化の伝承の大切さ。いったん失われた文化は、戻ってこない。1950年代以降、庶民も南欧にバカンスに行くようになって、その模倣によって、食生活は「改善」されてきたが、それでも独自性は無い、と。
 あと、徹底的に地域社会を破壊してしまった、イギリス社会の歯止めの無さが印象的。実は、バランス感覚がないんじゃ。


 そういえば、ドイツの北部から低地地方にかけても、食生活が豊かという印象は無いなあ。