笹木さくま『女神の勇者を倒すゲスな方法3:「ボク、悪い邪神じゃないよ」』

 3巻目。いよいよ、本当の敵である女神エレゾニアの影が見え出した感じか。何のために、呪詛に近い「勇者」というシステムを生み出したのか。そのあたりは、次巻以降で開示されるのかな。
 前の巻でティグリス王国との同盟という地盤を固めた真一は、女神教団本体への攻勢を目論む。聖都に潜入し、教団を取り仕切る枢機卿の切り崩しを図り、「聖母卿」とあだ名されるフェルメータを篭絡することに成功する。しかし、フェルメータさん、実は腐っていて、BL漫画で陥落するって。なかなか、あんまりな話じゃないですかw
 順調に行くと思われた、女神教団の切り崩し。しかし、そこに、以前に失脚させ、投獄されていたヒューブ司教が、異様な力を得て復活。今まで「勇者」でなかった人間を勇者化させ、大量の勇者をもって、攻め寄せようとする。倒しようのない相手に、第三勢力を演出して、うやむやにする。相変わらず、ヒューブの扱い、酷いな。そして、この世界の人々のチョロさが。


 この巻のヒロインは、ツンデレ毒舌ダメイドのセレスさん。今回、やたらとかわいいな。いつもは毒舌だけど、それだけに、デレると凶悪にかわいらしい。90ページの拗ねたところとか、最強すぎる。