- 作者: 松尾剛次
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1997/11/01
- メディア: 新書
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あと、鎌倉幕府崩壊後の鎌倉は、あまり紹介されないが、鎌倉府足利氏の拠点として、繁栄を続ける。東国を管轄するミニ幕府の拠点だったわけか。享徳の乱で、鎌倉公方が古河に移転したあとも、関東管領上杉氏の重要な拠点であり、戦国時代になっても関東の覇者が「関東管領」のタイトルを手にするための重要な場であり続けた。北条氏や上杉謙信がここで関東管領の職につく儀礼を行った。一方で、16世紀になると、小田原など戦国大名の拠点都市に住人をとられて、衰退していく。
有力な武家の屋敷には、周辺に家臣の屋敷が立地。門前集落的な様相を示すというのが興味深い。日本の中世都市は、門前集落の集積といった性格を示すのかな。