一分咲『顔だけ聖女なのに、死に戻ったら冷酷だった公爵様の本音が甘すぎます!』

 先人たちに似た美しさを持ちながら、光魔法の魔力が微弱で「顔だけ聖女」とバカにされていたエステル。拾われて養子になった義妹が、強大な光魔法を開花させたことから、地位を奪われ、修道院に送られる途中、義妹の差し金の暴漢に襲われて生涯を終えた。しかし、気がついたら死に戻り、一年前から再開することに。
 聖女の更迭を親から言い出される前に、家から出てしまおうと決意したエステルの前に、婚約者のルシアンがいきなりやってくる。なにやら、様子が変で、エステルが好きだの、なんだの甘い言葉を垂れ流す。
 ついでに、自立の手助けもしてくれて…


 1周目では、エステルが大好きなのに、結局表に出せなかった王子のルシアン、時戻りの禁呪でエステルに対する気持ちを偽れなくなって、本音をダダ漏れにして、恥ずかしがるのがおもしろい。
 一方、エステルは、聖女じゃなければやってみたかったカフェをはじめて、繁盛して、楽しそう。ついでに、闇魔法の力で内部から瘴気を浄化する能力が判明して。


 最終的に夜会で、義妹はエステルに危害を加えようとして、それがバレて伯爵家を去ることに。まあ、死に戻って「未遂」になったわけだから、その程度の罰かなあ。続きがあったら、なんかしぶとく危害を加えてきそうだけど。


 エステルたちの両親がどう思っていようと、養子を優先して、実子を蔑ろにして、最終的に追い出しているあたり、絶縁されてもしょうがないよなあ。結局、義妹の言いなりだし。