大堀ユタカ『父は英雄、母は精霊、娘の私は転生者。 4』

 話は飛んで三年後。
 エレンと話をしたくて頻繁にヴァンクライフト家を訪れる王子二人と、ラフィリアが面識を得て、文通するようになったり。毎年の精霊祭のガディエルの呼びかけ。
 あとは、エレンの体が11歳になっても全然成長していなかったり。


 ヴァンクライフト家支援は継続中。今回は、鉱山の閉山のための調査に同行。先代夫人がヴァンクライフト家の支配者だよなあ。ついて来たがるからと秘密にしていたのに、しっかり準備して待ってるおばあちゃま。
 で、検分して、鉱石に貴金属を潜ませるエレン。
 その高品位鉱物を見て興奮する鉱夫たちだが、サウヴェルは「呪い」を忘れたか、と止める。


 しかし、エレンには病気の心当たりがあって。坑内の粉塵による塵肺か。
 かといって、前近代の狭くて息苦しい坑道だと、マスクも難しいんだよね。換気システムとかも、動力がいるし。


 根治は難しいけど、対症療法の薬を作ることにしたエレン。
 部屋に閉じこもって薬剤の合成に挑戦、成功するが、力の使いすぎで倒れてしまう。で、罰としてロヴェルの看病を受けることに。これは、確かにウザいw


 最終的に、薬剤の流通量はオリジンたちが管理することに。ついでに、鉱山には、こっそり物質改変で怪しまれない鉱物を配置。さらに、公害防止の対策もして、再開。


 その後は病院建設に邁進。しかし、そこに怪しい影が。


 日常シーンも楽しい。こっそりとプリンの作り方を伝授して、メイドさんと楽しむ。しかし、砂糖が貴重品だから「密造します♡」はまずいw


 19.5話のエレン2歳がなかなかすごい。
 ロヴェルの抱っこをウザがって、転移魔法で脱出。お城を探検しまくる2歳児。もともと、前世から、そう言う建物が好きだったから、テンションマックスで大暴走。風の大精霊の子ヴァンとお供に精霊城を駆け回って、隠し部屋を発見しまくる。
 行方不明になって焦る親たちw