書籍・雑誌貸与権の使用料に関連して

私は笹山登生の掲示板経由で知った。権利使用料の70%が管理費とは… しかも出版社や果ては取次にまで分配されるとは…
使用料徴収方式にかんしては、こちらの説明がわかりやすい。ただ、ブランケット方式の方が管理コストが低いのはなぜだろう。
笹山登生掲示板」ではいろいろと議論が行われているが、掲示板の流れが速くてついていけない。勝手に貸与権関連の投稿だけ抜き出して整理するのは、それこそ著作権の上で問題があるし…
権原なき利権化が目論まれる書籍・雑誌貸与権 ──「どうも出版社、文化庁はまともに議論する気はないようで」カトゆー家断絶さんから)

そして驚くのが その使用料の中身。使用料は仕入れ時に課金されるのだが、(1冊 400円定価のコミックを例にとると)作家に 80円、 出版社・取次店・貸与権センターに 200円 だというのだ。「貸与管理センターの管理手数料 71%」。比較対象として判りやすい JASRAC日本音楽著作権協会)の手数料が 10% ? 15%。そう考えると、管理センター側の主張は無茶苦茶だ。

「これでは貸与権は作家の権利ではなく、出版社と取次店、管理センターの利権じゃないか」

出版物貸与権管理センターbenliさんの記事)

音楽CDの場合、レコード会社にはレコード製作者としての著作隣接権としての貸与権または報酬請求権がありますから、作詞家、作曲家、実演家とは別にライセンス料を徴収するというのは分からなくはないのですが、書籍について出版社には貸与権または報酬請求はありませんから、何故、貸本業者が出版社に貸与についてのライセンス料を支払わなければならないのか理解に苦しみます。まして、取次店なんて、音楽CDの貸与についてだって何の報酬の支払いも受けていないのに、なぜ書籍については突然貸与に関する報酬を受けようなんて考えたのか、全く不可思議としかいいようがありません。

なんというか出版業界も腐り果てているな。だれがこんな無茶苦茶な解釈を持ち出したのやら。
すでに、創作者の保護などどうでもいいという感じだ。