図書館デジタル化の波紋、パブリックアクセスと出版は両立するか | カーリルのブログ

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 なんだこれは。ありもしない権利を主張するなら、返事は寝言は寝て言えにしかならないだろう。正直、なにを主張しているのか理解できない。
 そもそも、主張の筋が悪すぎて話にならないよなあ。国会図書館が公開したことによって、商売に影響が出たというなら、どのような影響が出たのかはある程度明らかにしないと、説得力がない。まして、既に全文データベースが公開されていて、近デジは画像を公開するだけの割と使い勝手の悪いシステムであることを考えると特に。どういう意図なのか、外野からは警戒されるだろう。
 稼ぎ頭で外の仏教関連の書籍出版に悪影響があるから、とりあえず引いてくれって主張なら絶対ダメとは言えないが、やはりそれなりの根拠をもって主張するべきだと思う。少なくとも、近デジの公開は著作権上はまったく合法なわけだし。

今回の出版協の申し立てでは、著作権切れでも実際に流通しているものについては、近代デジタルライブラリーで公開しないでほしい旨を国立国会図書館に伝えました。また、著作権者がわからなくなっているものは、最初に復刻した出版者に著作権を付与するべきではないかとも伝えました。

 ここが本命なんだろうな。結局、出版社の権利を裏で広げようとしているとしか、解釈のしようがない。


 『エロエロ草紙』復刻の経緯も興味深いな。退色しているのを、加工していたりするそうだ。このあたりの権利はどうなっているんだろうな。