クセノポンの「アナバシス」を読んだ

前々から興味があったのだが、先延ばしにしていた、「アナバシス」を図書館から借りて読んだ。
期待に違わず面白い。古典を忠実に訳したものは、たいてい冗長でそれほど面白いものではないのだが、(古典にしては)テンポ良く話が進み、さくさくと読める。
細かいところでは、クセノポンは現地の非ギリシャ人の社会に全く興味がなかった様だとか、軍隊の食料確保のために市場を開くように命令するといった古代の軍隊の食料補給の様、ギリシアに帰り着いた部隊が、当時の覇権国家スパルタから邪険に扱われ、主を持たない数千人規模の軍隊が当時の国際秩序に相当な脅威だったことが分かるなど、興味深い点が多数ある。
ハードカバーのを読んだのだが、アマゾンでは岩波文庫しかないな。返してしまったから、どこから出版されたのか分からないし。


以下、検索して出てきた、クセノポンが言及されたサイト。

アナバシスのパロディ。まぐまぐで配信中。原作を読んでから読むと、なかなか笑える。
特に、2/13配信の回はうけた。

こちらの2サイトは、まじめなサイト。古典ギリシア語の訳や紹介、学習法など。