万博公園の産業資料廃棄問題について

「エル・ライブラリー通信」の21号から一部転載。

日本産業技術史学会の先生たちが「とにかく資料を
救ってほしい」と懇願されるのですから、二度と手に入らない貴重な資料が含まれていることは
間違いありません。旧満州の経営資料もあるということです。

武庫川女子大の三宅宏司先生のご尽力の
たまものです。相当な私費をつぎこんで20年近くにわたって油差しなどのメンテナンスを一人でこなされた先生には
まったく頭が下がります。「もう、涙も枯れはてました」とおっしゃるお気持ちは痛いほどわかります…。

 日本産業技術史学会の先生方が苦しまれたのが本当によく分かる。冗談抜きに貴重な資料が一気に廃棄されてしまうところだったのだな。エル・ライブラリーがフットワークが軽くて本当に助かったとしか。しかし、機械の類の救出が…
 しかし、学会の方はともかく、なんか商工会や役所側からは悪意を感じるな。12月に移譲先が決まらなければ廃棄という方針決定で、1月には廃棄処分正式決定。この期間で、資料を何とかできるわけがないことは、むしろ役所の側の方がよく知っているはず。重い機械類は動かすだけでも何百万円もかかりそう。ちょうど行政を含めて、動きが取りにくい時期を狙っていたとしか思えない。せめて昨年の春あたりから、そのままなら処分という方向性が分かっていたなら、もう少し動きようもあったのではないか。
以下、資料の写真・動画:
廃棄寸前の産業遺産 【大阪・万博公園内】
廃棄寸前の産業遺産(大阪・万博公園)その1Youtube
廃棄寸前の産業遺産(大阪・万博公園)その2


一番上のウェブアルバムを見ると、さまざまな種類の資料があることが分かる。可能な限り、救出する努力がなされたことも。
しかし、中之島図書館の貴重書庫のエアコンが10年も故障したまま放置されていたことも含めて、もともと大阪府というのは、文化財に対して認識がなかったのだろうな。で、そこにヴァンダル族の大王出現と。


産業技術史資料の現状について
搬入終了!
(幻の)産業技術史博物館レポート続報
ものすごく悔しい…