万博公園の産業資料廃棄問題メモ

 今、ここに至っては確かに私も忸怩たるものがある。
 しかし、13日あたりに報道された時点で、あれほど情報が乏しかった状態ではなにをすれば良いのかすら分からなかったという側面もあるのでは。収集された資料の目録も外部に頒布された形跡がないようだし、見事に隠してあったとしか…
 むしろ、ネットが存在しなければ、そのような資料が存在して、廃棄されようとしているということすら、熊本にいる私は気付いていなかったと思う。秋あたりに史学雑誌の回顧と展望か何かの雑誌で取り上げられて、初めて知っただろう。その点では、ほんの少しの進歩はあったのでは。
 今の時点で、資料を引き取りそうな組織に全然情報が届いていなかったことを知ると、あれをすればこれをすればという反省点はいくらでも出てくるが。阪神大震災を機に、資料の保存・レスキューのネットワークが出来ているから、その関係者にアクセスをできればそちらからも動きができたかもしれないが…

貴重な産業遺産が大量廃棄に!
 外部の人間に全然知られていなかったこと。例えば、研究の対象になっていればもう少し知られていて、そう簡単には廃棄処分にできなかったのでは。
 あと、大阪府以下の行政その他関係者がこっそりと処分する気だったことは、明らかだと思う。なんというか、大阪府に今後文化財を任せる人間はいないんじゃないかな…

府などは「万博記念機構の厚意で無償で貸してもらっていた。民間で場所を借りれば、年間1000万円以上かかるだろう。資料の価値が定まらないため、費用の投入はできない」としている。

「資料の価値が定まらない」と来たか。価値があることは、分かっていたはずだが?