熊本市二本木の市道沿いにある昭和天皇の即位を記念したとみられる門柱が、JR熊本駅前再開発の市道拡幅に伴い撤去されることが決まった。一部住民からは移転を望む声もあったが、地元の古町校区自治会連合会の協議で移転先が見つからず断念することになった。
天皇即位の儀式を表す「御大禮記念」と記された門柱は、60?四方、高さ約3.5?。以前は向かい側に「二本木遊郭」と記された門柱があり、二本をつなぐ「古町旅館街」のネオンアーチはかかっていた。
市熊本駅周辺整備事務所は今年6月、市道拡幅に関する損失補償基準に基づき、門柱を「工作物」として、所有者とみなされる地元自治会連合会に補償契約を打診した。
13町内からなる同会は7月に協議。移転場所として受け入れる町内がないことなどから満場一致で撤去を決めた。
今月21日には市と同会が補償契約を締結。補償の対象物をどうするかは所有者が決められることから、同会は業者に依頼し、11月初旬に解体作業する。
岡嶌祐司同会長(68)は「門柱が片方しかなく、形をとどめていないことなどから活用策が見つからなかった」と話している。
(岩崎健示)
もったいない… 知ってりゃ、破片なりとも入手したのに。