ワークフェアなき入口規制が破綻しただけなんだが・・・: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

eulabourlaw.cocolog-nifty.com

しかしながら、これが引き起こしたのは、いったん入れたらなかなか出すことができない、というか生活保護受給者を就労につなげて受給者から出すためのテクニックを半世紀以上にも渉ってまったく蓄えてこなかった福祉行政が、あれよあれよというまに現役世代の受給者がどんどん増えていくという事態であったわけです。

 今まで、現役世代の貧困問題を等閑視してきたツケだよな。一番コストがかかるパターンに落ち込まないようにする、生活保護受給からの出口を準備する、そういうところが全然できていないと。まあ、1980年代の異様に景気の良い時代があったから、それだけ政策のノウハウが蓄積されなかったという側面はあるんだろうけど。ヨーロッパの同様の政策は、短くても30年以上は、歴史があるだろうし。