7/12白川水害の被災状況:武蔵橋から弓削橋

 今回は少し上流の方に上がってみる。春に弓削神社に行ったときに、何度か水害で流されたと書かれた看板があったり、東バイパス周辺で農地に被害が出ていると聞いたりしたので、行ってみることに。熱中症の危険を避けて午前中行動。比較的雲が多かったので、割と楽ではあった。

片彦瀬周辺

 ここも、被害を出した龍田陣内4丁目や龍田1丁目と同様に、白川の蛇行によって岬状の地形だが、目立った被害は見られず。ただ、川岸近くは工場や住宅並んでいて、近づけないから、実際はどうだったか分からない。少なくとも、片彦瀬天満宮周辺に浸水の形跡はなし。
 高速道路の東側は明らかに浸水した形跡があったから、ホシサン工場当りも浸水した可能性は高いと思うが。
 対岸は川岸が崩れていたり、自動車が流されてきたりしていた。




小坂阿蘇神社から吉原橋まで

 県道207号瀬田竜田線沿いに移動。小坂阿蘇神社の参道入り口あたりから、継続的に被害が見られるようになる。ブロック塀が倒壊していたり、ガードレールが曲がっていたり、住民が後片付けをしていたり、未だに被害が生々しい。そもそも、平素に比べても通行量が少ない印象。特に川沿いの狭い敷地に建っている住居はダメージが大きそう。このあたりも、古くからの住宅は、少し奥まったところにあるんだよな…








 吉原橋は現在も通行止めになっている。浸水で通行止めになっていることは知っていたが、いまだに通行止めなんだな。対岸の吉原集落も相当な被害を受けているし、通行止めは当面続くのかも。欄干は相当なダメージを受けている。割と本格的な修理が必要そう。本体構造は大丈夫なのだろうか。




弓削神社の被害

 続いて、県道から外れて弓削神社の方へ。不思議なことに県道207号線沿いと半島突端部は水害の被害を受けているが、その中間部分は被害を受けた様子がない。微妙に高さや流れが影響したんだろうけど。
 このあたりも、復旧作業中。消防団のポンプ車が、消火栓からの水で、土砂を洗い流していた。弓削神社境内も水が流れた様子がありありと。重機が入って、土砂の排除なんかをやっていた。



 こちらが今年の春に行ったときの鳥居の前から撮った写真。Before

 で、こっちがAfter。28日に撮影。残念ながら同じアングルではないが、参道が荒れて、泥が堆積している状況が分かるだろう。



 森のようになっていた南側は、なんだかずいぶんすっきりと。何本か倒れた模様。結構暑く、土砂が堆積している感じ。



 社殿北側の石灯籠は被害が大きい。数基倒壊している。重機ぶつけたのかもしれないけど…



Before

After

 まあ、全部流されたわけではなくて、拝殿の床下に集めてあるのもあったけど…


 神社前の道路は、土砂を流しているところ。路面がぬれている。


弓削神社大鳥居から弓削橋まで

 また、県道207号線に戻って移動。本当は吉原橋に戻ってわたるつもりだったのだけど、御覧の有様だったので、もう一つ上流の橋へ。こっちもふさがっていたら、段丘の崖を必死こいて登る羽目になるところだったな。
 大鳥居前の店舗の前に堆積土砂が積んであったり、田んぼが泥に埋まっていたり。県道207号線沿いに氾濫した水が流れたようだ。弓削変電所も、東側では復旧作業をやっていた。




 弓削橋から上流を写す。さらに上流の菊陽町方面も結構な被害を受けたようだ。弓削橋から上流は通行止めになっていた。



弓削橋から弓削法皇社まで

 橋を渡って、右岸から左岸側へ移動。左岸側もかなり広い範囲で浸水したようだ。上流側を見ると、田んぼに泥が堆積している範囲は相当広い。これらの復旧は大変そうだ。



 用水路やビニールハウスが破損している。川岸を走る道路は、ほとんどが封鎖されている。



弓削法皇

 対岸の弓削神社と対になった神社。こちらは道鏡を祭っている。こちらも境内に浸水した形跡が残っている。拝殿の畳が上げられていた所を見ると、床上浸水か。



Before

After



 こちらは少し下流。ゴルフ練習場の手前の川岸あたり。耕地は泥で埋まり、ガードレールには流木が引っかかっている。


石原集落北の河

 白川沿いの道路を通るつもりだったが、川岸の道路は封鎖されまくっているので、いったん運動公園の下まで上がって、下り直す。住宅地が被害を受けている場所は、ずかずかと入って行きにくいので、ある程度の構造物が破損しているのは、ここが初めてかな。





 なんか道路と田んぼの区別がつかなくなっている。割れた路面がごろごろしているし。



 「自然堤防」ってのがどうやって出来上がるかがよく分かる。浸水域の突端には、こうやって堆積物が集まるのだな。これを繰り返すと、微高地が出現すると。

吉原集落

 東バイパスを渡って吉原集落へ。上記の吉原橋の対岸。集落内は復旧作業中だったので、撮るのを遠慮した。通行止めとポンプ車を使って土砂の除去をやっている最中だった。古くからある住宅も、結構浸かったようなので、文化財的にも気になるな。
 集落を通過した範囲では、吉原の菅原神社は浸水していないようだった。その北隣の吉中公民館では、畳を上げて干していたので、浸水した可能性が高い。このあたりの線で明暗が分かれたのだろう。大よそ集落の半分程度が浸水したようだ。


 集落の東側。かなり広い範囲で耕地が水に浸かっている。トウモロコシが立ち枯れていた。他の耕地では、まだ生きているのもあったが、収穫は期待薄だろうな。小さな神社の境内にも、土砂が堆積していたから、このあたりまで水が来たのだろう。






 人が作業している所や家の中は撮れなくて、集落内ではこれだけ。吉原橋に通じる道路から横に入ったところ。給水車が土砂を洗い流す作業をしていたり、納屋のトタン板がめくれていたり。




 こちらは集落の西側。倒壊したビニールハウスと復旧作業。