SYNODOS JOURNAL : 『ブラック企業』著者、今野晴貴氏に聞く ―― ブラック企業 ? この、とんでもない妖怪に立ち向かうために

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 いや、本当にひどいわ。労働規制の緩さは本当に問題だと思う。終身雇用なんかとっくに破たんしているんだから、がっつりと規制すべきだと思う。毎年人数の割に多数の募集をやっている会社、基本給に固定残業代などが含まれている会社がブラック企業の指標だそうだ。

若者がどんどん使い捨てられ、鬱病になったり身体を壊したりすると、医療費負担が増えていきますよね。実際に鬱病にからむ治療費がどんどん増えており、厚労省が問題視しているんですね。さらに働けなくなるわけですから、日本の労働力人口が減って医療費が増える。すると財政問題にも関わってきます。

最近世代間対立が煽られてきていますが、ブラック企業に関しては世代間での利害は対立しません。若者だけではなく、老人にとっても、企業経営者にとっても、あらゆる立場の人にとってブラック企業は邪魔なんです。だって、若い人が使い捨てられていったら、誰が年金払ってくれるんですか? 親にとっても子どもが鬱病になったら困りますよ。自分が支えなきゃいけない。

「若い奴の根性とかいう話じゃない。ブラック企業の問題というのは、日本が教育費とか20数年かけて育てた人間が、たった一、二年でぼろぼろにされて使い捨てられるんだ」