日本西洋史学会第63回大会小シンポジウム「近世ヨーロッパにおける礫岩国家 ―複合する政体、集塊する地域― 」を振り返る: 古谷大輔(歴史学・北欧史)のブログ

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 「礫岩国家」かあ。初めて聞いた概念だけど、近世ヨーロッパの国家を表現するうえでは、特に違和感のない言い方だな。
 北欧発の概念らしいが、未だに国民国家単位というか、言語障壁で、広く検討される状況にないというのが興味深い。意外と、こういう言語の壁って、高いんだな。日本で西洋史研究を行うことの不利はよく言われるが、「ヨーロッパ各国のモノグラフを日本語という共通語で比較検討できる状況」ってのは、おもしろい。
 「イギリスとスペインが、この時期のヨーロッパ世界において少なくとも秩序理念の言語化という点で「周縁」にあると日本の研究者にはまだ意識されていない」そうかも。