「谷口長雄先生像」

 熊本大学本荘南キャンパスに正門脇に立っている銅像。前を通りかかった時にチラッと見えたので、チェック。熊大医学部の前身、私立医学校の創立に関わり、初代校長を努め、その後も関わった人。死去直後に銅像を建てたが、太平洋戦争の時資源供出で消失、熊本医科大学から熊大医学部に改組する時に再建された由。
 ちなみに、小峰墓地に顕彰碑が建っている。漢文で、釈文ができていないので放置中だが。
 あとは、近辺に記念植樹の碑がたくさんあるけど、こちらはどうしたものか。




台座裏面

 谷口長雄先生は慶応元年四月宇和島藩士河原治左衛門
第四男として生れ十四才の時藩医谷口泰庵の養嗣子とな
らる明治二十二年十月東京帝国大学医科大学卒業の後松
山病院長となり二十八年六月熊本病院長に聘せられた翌
年高岡元眞藤野亂らと共に私立熊本医学校を創立校長に
推され院校の経営に全身全霊を捧げ学校は医学専門学校
の認可を得更に医科大学昇格への基礎を築かれた 先生
は明治三十五年三月独逸に留学三十九年医学博士となら
れたが惜いかな大正九年一月五十六才で病没せられた熊
本県では仝年三月先生の偉業を表彰し知友門下生らは大
正十一年十一月先生の銅像を校庭に建てた 図らずも昭
和十九年二月大東亜戦の酣なるに及んで供出となり空し
く台石のみが遺つていた適熊本医科大学熊本大学医学
部へ発展解消する機会に当り期成会を結成し浄き賛同を
得て茲に先生の胸像を再建するに至ったものである
 昭和二十九年十一月二十二日 故谷口長雄先生銅像再建期成会