(書評)「プロパガンダ」史観の限界 - 擬似環境の向こう側

brighthelmer.hatenablog.com
 とりあえず、歴史の問題に「正解」とか、「真実」とか使う人間は、信用してはいけない。


 有馬哲夫『歴史問題の正解』と清水潔『「南京事件」を調査せよ』を並べた書評。前者は、プロパガンダに関しては一次史料による研究を行っているが、肝心の第二次世界大戦で起きた事象に関しては、2次史料メインで、右翼の結論を追認する形になっていると。
 清水本の、日記がすごいな。5000名の捕虜を機関銃で銃撃。さらに、生き残りを銃剣や日本刀で殺すと。そんだけ、凄惨な戦いを経験したんだろうけど。そして、その後、緘口令を敷くなど、隠蔽工作を行っていると。


 歴史的事実として、それなりの規模の捕虜虐殺が行われていると。
 とはいえ、中国がプロパガンダに利用しすぎて、あんまり取り合う気にもなれないんだよなあ。君ら自身の虐殺の凄惨さはどうなのと。