たかやKi『年下しんどろーむ』

年下しんどろ~む (GOT COMICS)

年下しんどろ~む (GOT COMICS)

 エロマンガ祭りも、とりあえず、これでラスト。今年買った分と読み直した分は、全部読書ノートに。しかし、思った以上に時間がかかってしまったな。


 エロマンガでは、ずいぶんお久しぶりのたかやKiの単行本。前作「恋糸記念日」が2011年。そっからの蓄積をまとめたもの。カラーページが多くて、その分、お値段高め。ちょっと購入を躊躇して、今月に入っての購入に。そういえば、『恋糸記念日』の新装版は、どの程度、変わったのだろうか。
 収録されているのは、ギャル娘のテスト勉強を見たことから地味な優等生とおつきあいを始める「大人し君とギャル子さん」シリーズ二編、金髪巫女さんとその妹のお話「神様の言うとおり」シリーズ三篇、童貞教師と女生徒がおつきあいを始めるシリーズが二つ。ギャル系彼女と童貞教師が結ばれる「年下しんどろーむ」二編、清楚系彼女と女生徒に避けられがちな教師がくっつく「百合色モーション」。美人三姉妹の家に下宿してハーレム状態の「ドキドキ・コミュニティーライフ」四編など。
 やっぱり、女の子が可愛いに尽きるなあ。特に、いろいろ装飾を付けたギャル系娘、大崎とか大河が華やかでいいなあ。一方で、セーラー服の清楚系もこれまた良い。顔のデザイン、体のラインなどなど、すごく好み。絵柄が長期的に、あまり変わらないのも、この作者の特徴か。


 しかし、男性陣がことごとくクズいのが、これまた。特に、金髪姉妹の妹を強引に食ってしまう「神様の言うとおり」シリーズとか、三姉妹のハーレムライフに耽溺する「ドキドキ・コミュニティーライフ」の男性あたり。教え子と付き合っちゃう教師もクズだよなあ。そもそも、女の子のアプローチに受動的に応じてしまう、主体性のない存在。まあ、それが、女の子の華やかさを盛り立てる側面もあるのかも。
 テスト勉強を教えるところから仲良くなる「大人し君とギャル子さん」の男の方、山田が、まだ、まともに恋愛している感じだなあ。


 表題作の「年下しんどろーむ」がやはり良い。金髪ギャル娘が、さえない教師に迫るお話。ヒロインの大河静乃ちゃんが、華やかでかわいい。これに尽きる。ラストのやり取りとか、後日談が特にいいなあ。


 後ろのほう、三分の一程度を占める「ドキドキ・コミュニティーライフ」シリーズも印象的かな。おっとり奔放な長女、真面目奥手清楚系の次女、甘えん坊でこちらも性に奔放な末っ子。姉妹丼。
 こういう三姉妹で、次女がメインヒロイン的なポジションってパターンだけど、なんでなんだろうな。とりあえず、セーラー服ヒロイン良いです。
 セーラー服ヒロインと言えば、「百合色モーション」の朝倉百合も良い。


 中に挟まれるカラーの掌編が割と良いなあ。ストーリー性はあまり重視しない作家だけに、むしろ、絵柄のパンチ力だけで勝負できる方が良いのかも。
 カジノホテルで仕事を始めた新人青バニーちゃんが、いろいろと性的にやられてしまう「とあるカジノのバニーガール」や南国カフェで教え子と遭遇し、口止め料にエッチになだれ込む「チェリーピンクな校外遭遇」あたり。特に後者は、赤いビキニにプリーツスカートとという「南国カフェ」のコスチュームが、こう、すんごく好みで…