熊本県伝統工芸館「匠の技と心 ~未来に繋ぐ熊本の工芸Ⅲ~」

 どうしても、観覧レポートは翌日回しだなあ。熊本の工芸家を、製作過程の映像とともに紹介するシリーズの第三弾。
 今回は、肥後まりの山隈政子氏、木工芸の戸田東蔭氏、彦一こまの井芹眞彦氏、来民うちわの栗川亮一氏の四氏を紹介している。比較的最近考案された工芸品、工芸家、古くからの伝統産業とバラエティが大きいのがおもしろい。


 最初の肥後まりは、熊本国際民藝館の初代館長の外村吉之介が1968年ごろに考案した、芯をもみ殻、草木染めの木綿糸で外周を飾る素朴なスタイルのまり。比較的最近、意識的に考案された工芸品だけど、確かに民芸的なたたずまい。ずっと、肥後まりのストラップが気になってるんだけど。


 彦一こまも比較的、新しい工芸品。戦後、農地解放で土地を失ったため、趣味でやっていた木工旋盤を使った郷土玩具を考案、販売するようになった。笠、頭、胴体、土台、尻尾に分解できて、土台と尻尾を結合して4つのこまにできる玩具。素材から自分で調達は大変だなあ。
 おてもやんくまモンもあるという。くまモンは、マジで買おうか迷った。今回は見送ったけど…


 戸田東蔭氏は純然たる工芸家という趣。指物、刳物で加工、象嵌螺鈿で装飾する。指物と刳物、両者で、ずいぶん雰囲気が違うんだなあ。


 最後は、来民うちわ。竹の骨に和紙を貼り、柿渋を塗る伝統的な製法で、長く使えるらしい。かつては、15軒ほどあった製造業者もいまは一軒だけ。その生産業者の紹介。竹材の半分を割いて骨に、半分は柄にするのか。割いた部分を糸で広げて、固定する。刃物を打ち付けて形を打ち抜くとか、模様の版木も興味深い。
 こちらも気になっているが…


 写真NGということで、ちゃんと現地でメモ取ってないと、あとで思い出せないな…