『世界の傑作機 No.201:ユンカースJu188、288、388』

 先日、Ju88の知識が頭に入ったので、これもまともに読めるように。Ju88爆撃機の後継機シリーズをテーマとした本。つーか、なんでこの本、買ったんだろう。
 正統後継のJu188は1000機強生産されて、イギリス本土爆撃や周辺海域への航空機雷敷設、大西洋や北氷洋での艦船雷撃などの作戦を行ったが、戦況が厳しくなると部隊が解散されて、偵察機として運用されるようになった。結局、ドイツ軍、双発機を地上支援に使うのを諦めたということなのかな。結局、Ju88が終始、主力爆撃機であり続けた、と。
 エンジンが液冷のJumo222系とBMW801系の二本立てなあたり、発動機の入手に苦労したっぽいなあ。
 あと、初期型の期待、495キロとか、510キロって、意外にスピードが遅い。まあ、枢軸国側がかろうじて戦場に投入できる速度という感じではあるが…


 Ju388は、偵察や爆撃時の生存性を高めるべく、高高度性能強化を図った機体。与圧室を装備して、高高度での乗員の活動を可能にしているけど、空気漏れや配管、環境の維持などの様々なシステムの開発、トラブルシューティングに苦労したっぽいなあ。
 とはいえ、高度12000メートルで時速600キロ以上というのは、イギリス本土偵察なんかを可能にする性能だったんだろうなあ。
 合計132機という生産数。


 番号は若いけど、結局、試作機が作られただけで終わったのが、Ju288。
 シリンダーを6列星形に配置したJumo222や4本のクランクシャフトを24気筒48本のピストンで駆動させるJumo223といったイロモノエンジンに夢を描いて、挫折した飛行機。やはり、あまりに複雑なエンジンは、理論上はともかく、信頼性でペケが付くのだな。


 しかし、一連の戦闘型頭部が気持ち悪い。なんだろう、機首と上部キャノピーを結ぶ部分が芋虫みたいなのが嫌なんだよなあ。キャビン部分を大きくして、乗員の行動に余裕を持たせたい、空力を改善したいというのは分かるんだけど、どうしてもキモい。
 さらに、Ju288、388はキャノピーのキモさ倍増。もう少しどうにかならなかったのかなあ。段無しキャノピーでも、He111は受け入れられるのだが…
 Ju388型の戦闘機タイプはかっこいいのに。
ja.wikipedia.org
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