黒木メイ『王太子エンドを迎えたはずのヒロインが今更私の婚約者を攻略しようとしているけどさせません』

 ウェブ連載のストーリーに、その2倍程度の分量の後日談をつけたお話。不思議な構成と思ったら、もともとの話にポン付けなのか。


 野生児というか、脳筋ジョルダン男爵家の息子ダニエルと婚約した主人公クロエ。前世を思い出したことにより、精神年齢が上がった彼女は、野生児なダニエルも普通にいなすことができて、長所を伸ばすことに成功した。で、男爵邸に同居して、結婚も間近というところで、王太子妃と懇意にしているという噂を聞き、ダニエルに解決させるために、実家に戻ることにする。


 で、ダニエルが王太子妃の護衛騎士を辞退しようとすると、こちらも前世持ちの「転生ヒロイン」は、慌てて失言してクロエを誹って、ダニエルを大激怒される。
 乙女ゲームの世界に転生して、わーい、推しを攻略だあと、攻略した後に現実の厳しさに心折れているキャラか。王妃教育のストレスに耐えられなくなりつつある。しかし、肝心の王太子は彼女自身が負わなければならない仕事も引き受けてアップアップ。が、男とベタベタしていると噂されているときだけは、王子が頻繁に来てくれるので、ダニエルを当て馬にしていた。
 その後も、他の護衛騎士に「相談」していたり、自分の立ち位置が分かっていなくて、どっかで失脚しそうだなあ。


 あとは、過去を「夢」の形で追体験するシーン。からの転生ヒロインからの呼び出し、結婚式の流れ。
 王太子妃サラに転生者であることがバレて、妙に懐かれるけど、思考が幼すぎるサラに距離をとり続けるクロエ。いや、結局、ゲームの世界で、物語世界の人間を人間と認識しきれていないサラって、完全に泥船だよなあ。
 で、使い物にならないサラの代わりの伯爵令嬢が、王太子の補佐に宛がわれているというのが、フラグとしか。


 つーか、子供が産まれた後に、サラがクロエを子供の乳母にとか言いだして、ダニエルの怒りを買いそうな気がする…