ポール・クルーグマン『嘘つき大統領のデタラメ経済』早川書房 2004 ISBN:4152085398

現在、5章まで読了。あまりにひどい話だ。アメリカ市場のどこが公正だったのか。
ブッシュ政権の経済政策の無策、欺瞞、アメリカ経済の問題点が多数列挙されている。
減税以外に経済政策を持たず、その減税も支持者へのサービスにすぎないこと。エンロンの不正会計が特別のことではないこと。政府の統計に現れる収益と企業が株主に報告した収益のギャップ。ブッシュ自身のインサイダー取引疑惑。不正会計を防止する法律に反対するブッシュ政権。マスコミに流すデタラメな数字。
経済学を知らない人間でも、エンロンを中心に縁故資本主義を扱った4章は一読すべきであろう。


ただし、コラムをまとめた物だけに、数字や情報の根拠についての情報が少ないのが欠点である。もう少し典拠などの情報が掲載されていれば便利な書物になっただろう。