- 作者: 安田雅俊,長田典之,松林尚志,沼田真也
- 出版社/メーカー: 東海大学出版会
- 発売日: 2008/02/01
- メディア: 単行本
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全体の構成は、植物・動物・人間活動の熱帯雨林への影響の3部構成。
本書を読んで感じたのは、熱帯雨林、あるいは生態系・地球環境システムの途方もない複雑さ。それを解明しようとする人間の限界。植物学の葉を集めて、いちいち数えるというのは果てしなく手間がかかりそう。小型哺乳類は、そもそも観察するのが難しい。
本書でちょっと残念に思うのは、昆虫など哺乳類以外の動物の専門家が参加していないことか。
ところで、あとがきで
熱帯地域での長期間にわたる地道な生態学研究を、大学や研究所に常勤の職を得てから行なうのは難しい。その理由は、ほとんどの常勤の研究職は日本を拠点としたものであり、熱帯雨林に長期滞在し、毎日をフィールド調査に費やすといったことが難しいからである。
このあたり、他の国でも、そう条件は変らないとおもうが、もう少しなんとかならないのかな。こういうのから発展するソフトパワーがこれからの日本には重要になると思うのだが。