内海愛子「アジア人捕虜:政府は文書公開し解明図れ」『朝日新聞』09/9/3

 大戦中、日本は捕虜をアジア人と白人に分け、アジア人は「労務者」という扱いにしたという話。インド人はインド国民軍編入されたり、各地で使役されたり。東南アジア系は、釈放されるのもいたが、兵補にされたりしたそうな。
 最初、これを読んで、人種差別とアジア人の蔑視という問題という視点で考えたが、必ずしもそう言いきれないところが。そもそも、アジア人捕虜の取り扱いについての資料が少なすぎる。この記事でも、「俘虜月報」などの関係資料の公開をもとめているが、まずは実態の解明が先なのだろう。
 米国や英連邦捕虜の27%が死亡しているというくらいだから、白人捕虜も過酷な取り扱いを受けたのだろうし。ただ、この捕虜の扱いについては、連合国側も結構、人に文句を言えないような状況だったようだが。ソ連は言うまでもなく。