二本木神社の石造物

 白山通の南側にある神社。このあたりまでは今まで行ったことがない。白山通を通ると意外と近いことも分かったが。よく見ると社殿の土台が腐朽して、つっかえ棒で支えている状態だったりする(;゚Д゚)
 石碑がたくさんある神社。花街だけに裕福な人も結構いたんだろうな。




西郷隆盛先生本営之趾」碑

 西南戦争のとき、二本木神社の本営を置いたことがあるらしい。その記念の石碑。年紀の部分は、柔らかい石を使ったのか磨滅しているようだが、碑文には皇紀二千六百年の文字があるから、1940年前後に建立されたもののようだ。ちなみに題字を書いた海軍大将山本英輔は、この時226事件で失脚して予備役に編入されている。



正面

西郷隆盛先生本営之趾
   海軍大将山本英輔書○



台座正面

明治十年役起るや薩軍の総
西郷隆盛二月二十二日川
尻より兵を進めて熊本に
り其の本営を春竹なる松
善七の居宅に設け熊本城の
攻撃を指揮し其後これを北
岡神社の境内に移し更に此
の地に本営を移せり是より
薩軍は敗勢に陥るやまた
本営を本山に移す時に四月
十三日午前二時なりと謂ふ
本会は斯に意義ある史跡の
泯滅せんことを慮りて茲に
碑を建立○○○之が保存に
務め其○○○二千六百年の
式典を○○○○○んが為め
に該碑を(以下三行読めず)
            
            
建設
 二本木貸座敷組合
  組合長 三牧万吉
  副組合長○○梅吉
(以下二行摩耗で読めず)


二本木不動尊

 昭和五十一年に彫られたもの。


「改築記念碑」

 昭和6年?のものらしい。石が白すぎて、碑文が読めません。まあ、発起人の人名が書いてあるだけのようだけど。


社殿改築記念碑

 これは六角形の石碑。一番上にエビスさん(?)がのっている。




奉納


神殿修繕并石衛奉納記念之為
明治三拾九年十一月吉日建之


氏子総代
松谷子之吉
椛蔦伊徳
本田宇太郎
倉岡幸作
宮崎慶次郎
増山勘太郎


区長
中嶌万平
○縄芳太郎
橋口吉之助

「改築記念」碑

 「昭和三十一年十一月建設」と側面にある。発起人と寄附者名がずらっと彫ってあるが、全部省略。


「二本樹神社」碑

 神社の名前を彫った碑。わざわざ「二本樹」にしてあるのは、なんか意図があるのだろうか。なんか、全体的に昭和十年代の雰囲気な石碑なんだけど、戦後のものなんだよな。どういう意図で建てられたものなのだろうか。



裏面

記念奉呈昭和三十四年七月十七日 岩本熊彦
                仝 なか
          水道町 江副石材店



左面

神威国光



右面

忍耐勤勉誠実


西郷隆盛公之碑」

 これも昭和三十四年か。上の「二本樹神社」碑と同じ人が建てたようだ。現地ではすっかり戦前のものと思う込んでいた。



左面

奉呈 岩本熊彦



裏面

昭和三十四年三月一日



右面

忍耐勤勉誠実