新南部遺跡群の現地説明会に出撃

 本日は新南部遺跡群の現地説明会に出撃。弥生の甕棺、地表には目印 熊本市新南部遺跡群−熊本 ... - 熊本日日新聞で紹介されているように、丸石を積んだ標石も残る甕棺墓が出土している。単純に、墓地だけじゃなくて、集落に向けての道路があるというのが興味を引かれた。場所は下の通り。白川と豊肥本線にはさまれたどん詰まり。鉄橋のたもと。こんな川のそばに遺跡があるとは思っていなかったそうだが、念のためにトレンチ調査をしたらこういうものが出てきたと。



 遺跡としては弥生時代中期の墓域。浅く埋められた甕棺墓、木棺墓、上に集石がある甕棺墓という順番で、何十年かの時代を経ているらしい。さらには墓域を区切る溝や集落へと向かうと思しき道路など。発掘地域の西端には、中世の土塁と表面を覆う石葺が出土している。
 弥生時代の集落は線路の東にあるようだが、住宅地だし発掘は難しかろうな。
 以下、写真。

  • 全景



  • 南の2区



 ここでは完全な形の甕棺が発見されている。遺骨が発見できる可能性もあるとか。上の細かい丸石が敷き詰められたところが土塁。その下に甕棺墓の集石があり、そこからそうとう深く掘ったところに甕棺が。こういう深く掘った墓は珍しいと。

  • 1区西端の集石


 まだ手がつけられていないが、この下にも甕棺が複数存在する可能性が高いと。

  • 墓域を区切る溝



  • 墓域内道路の跡



  • 木棺墓の跡