熊本博物館企画展「遺跡発掘速報展」

 昨日までが会期だった展示。6日とギリギリのタイミングで見学。


 60年前に発掘された立田山古墳群関連遺物展示のスペース、土器が雛飾り風にディスプレイしてあるのがおもしろかった。立田山、古墳が意外と多い。






 古代集落跡。神水遺跡、長嶺遺跡群、沼山津遺跡、黒髪遺跡群、松崎遺跡群から集落遺構が検出。弥生時代から平安あたりといろいろな時代から。古代と中世以降では、集落位置が変わってるのかな。






 二本木遺跡群。熊本駅周辺の再開発で、延々と発掘が続いている。そろそろ、肥後国府近辺の都市構造が論じられるレベルなんじゃ。意外と地形が変わっているらしい。
 墨書土器や硯、石製バックル、土馬、中世の輸入時期など。室町時代にも、都市的な実態が存続していたということか。








 土偶。立石小町。
 立石遺跡群からは、環濠跡が検出。弥生時代の遺物と同時に、縄文時代の遺物も出土しているという。




 古墳関係では、北中尾遺跡の墳丘が完全に失われて、周溝のみが出土しているのが興味深い。金峰山近辺は、完全に削られた古墳がけっこうありそう。地理院地図の傾斜量図で周囲を見てみたけど、地上に痕跡を残すような未知の古墳はさすがに見つからないか。



 あとは、熊本地震で被害を受けた塚原古墳群や釜尾古墳の災害復旧のための調査などがパネル展示。