谷甲州『航空宇宙軍史:星の墓標』

星の墓標  (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史244)

星の墓標 (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史244)

 体を奪われて、脳だけがコンピュータとして利用されることになったものたちの、空しき戦い。
 人間の脳を摘出して、コンピュータと接続、シミュレータとして使う「ラザルス」、シャチを制御装置に利用した外惑星連合軍の通商破壊艦オルカ戦隊、そして、それに対抗するために航空宇宙軍側がシャチのジョーイの脳を使って作った船。外惑星連合の降伏時、ラザルスはジョーイの船に乗って脱出。しかし、最終的に互いが対立して、つぶしあうことに。なんとも救いようのない結末だった。
 タナトス戦闘団は、この船のサルベージの時に、全滅したのか…
 セレスのサルベージ屋や一杯船主たちの世界。