→ゆず萌え
並々ならぬこだわりが詰まった一品らしい。
見かけたら、食べてみたいところ。
「阿蘇にしかない菓子を作りたい」。こだわり続けて2年。その成果が、黒糖まんじゅう「ゆず萌え」だ。
皮には黒糖と隠し味のしょうゆ。しっとりした食感に仕上げた。柚子の味と香りがしっかりと出るよう、白餡の真ん中に柚子ジャムを入れた。
代表取締役社長で、職人でもある青木幸治さん(53)は「良いものをつくれば、消費者は必ず認めてくれると信じて挑戦しました」。
試行錯誤の連続だった。なかなか思い通りのものができず、作っては捨てることも度々あった。
「もちもちした食感」「口の中に広がる柚子の香り」。ここにたどり着いた時、応援してくれた友人が名前をつけてくれた。「阿蘇の草原の息吹、芽吹き、そして燃える火の山の意味を込めて『萌え』」
包装の文字は、阿蘇出身の書家が書いてくれた。
本格的に売り出しだのは5年前。自信はあったが、それほどは売れず、最初の3年は赤字だった。昨年からロコミで知った新たな顧客が増え始めた。
いまは1日3千〜5千個を作る。賞味期限は「3日」と明記。実際は1週間ほど日持ちする
が、「おいしい時においしく食べてもらいたい」という思いを込めた。
本店と熊本空港内売店(旬菜館)で10個入り525円(税込み)から。問い合わせは本店(0967・32・0442)へ。 (寺師祥一)