- 作者: 渡部昇一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1976/04/23
- メディア: 新書
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本を読み、考える生活の構築の仕方を指南した本。中途半端に分かったふりをしない、心のそこからおもしろくなくては、おもしろくない、「知的正直」。繰り返し読んで、自分の中で「古典をつくる」。身銭を切る、自分で本を買わないと、やはり身につかない。知的生産をさかんに行いたければ本や資料を、取り出しやすくする空間への配慮が不可欠。時間を有効に使う「見切り」の効用やまとまった時間をとって中断をしない時間への配慮。その他もろもろが、自己の体験から語られる。
読んでて、改めて刺激を受ける本。
しかしまあ、本書で「知的正直」を説き、ライブラリーを構築すれば年取っても知的生産ができるという著者の現状は、どうなんだろうなと思わなくもない。
最近の著書は微妙っぽい自己啓発本とネトウヨ向け一般歴史本ばっかりしか出ていない。ちょっと真面目に勉強したら、流石にあの歴史観は、自分で納得できなくなると思うのだが。「知的正直」はどこに行ったのだろうか。
「専門」の英語学関連のガチの学術書が、21世紀に入ってから出ていないのも、アレだな。
そういえば、いまだに「カード」の取り方が分からないな。専門的な研究のところで、紹介されているが。逆に、趣味でやることでカードを取ったりしないほうが良いというアドバイスも興味深い。