- 出版社/メーカー: 海人社
- 発売日: 2017/06/24
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (1件) を見る
英米の新空母フォードとクイーン・エリザベスが公試ないし就役間近。中国の新造空母が進水。ロシアのアドミラル・クズネツォフの実戦投入。一方で、インドのヴィラート(旧ハーミズ)とブラジルのサン・パウロ(旧フォッシュ)と二隻の老兵が退役と。どっちも戦後型の船なんだよな。
フォードは、電磁カタパルトと新型着艦拘束装置が、どっちも信頼性が確保できていない状況だそうで、戦力化にどれくらいかかるのだろうか。戦力化が遅れると、ニミッツ級の退役スケジュールとぶつかりそうだけど。先日、F-18が着艦と射出に成功して、順調かと思ったら、連続で使うとトラブルが起きると。QEのほうは、統合電気推進でトラブルが起きなければ大丈夫だと思うが。
中国の二隻目の空母の建造の早さも印象的だな。いつの間にか、複数の空母機動部隊が戦力化されそう。STOBAR空母だから、戦力の限界があるとはいえ。ワリャーグを改修した遼寧も、太平洋で演習とか、航空機関係の施設の信頼性はそれなりにありそうで、不安感が強いな。着艦拘束装置の信頼性は、それなりに確保できたということか。これで、カタパルトの技術が出来上がったら、正規空母が出現してしまうわけだよなあ。なんか、中国のリソースの投じ方を見ていると、遠からず自力開発してしまいそうなのが怖い。
一方、ロシアの空母アドミラル・クズネツォフが、シリア内戦介入で実戦デビュー。もともとの性能か、整備状態が悪いのか、正直、航空戦力としてはかなり劣る感じだな。イギリスとロシアが空母がらみで悪口の応酬していたけど、ガチで戦ったら、F-35Bをまとまって運用できるQEに分がありそう。戦闘機の搭載数13機で、途中2機を事故喪失。一時は地上で運用していたとか、ロシアの空母運用能力の一端が見えるな。
あと、タイの空母チャクリ・ナルエベトのディテール写真。シンガポールの国際観艦式に絡んでの取材だそうで。まあ、普通に空母だな。まあ、タイでこれを導入する必要があったのか怪しい。完全に見得の船だよなあ。
最近の省エネ船型のトレンドの記事やラプラタ沖海戦の記事、連載の潜水艦の話も興味深い。バルバスバウから、摩擦抵抗を軽減する垂直な船首に変わっていたり、空気抵抗を軽減する流線型、プロペラの工夫とかハイブリッドとか、いろいろと新しい方法が出てきつつあると。
ラプラタ沖海戦、アドミラル・シェーアは、エグゼターを撃破しているから、意図通りの能力は発揮したんじゃないかねえ。結局、機関部が破損して、脱出できなかったと。
潜水艦の連載は、電動機の話。直流と交流の得失とか、原潜を電動機で動かすのはなかなかハードルが高いとか、AIP機関の話とか。AIPも、液体酸素を持ち込まない方法は、さすがに原子力機関以外は難しそう。
写真記事では、いろいろな国の船が見られるシンガポールの観艦式やNTTの新ケーブル敷設船「きずな」の記事が興味深い。こういう作業船、いいねえ。