『世界の艦船』2016/10号

世界の艦船 2016年 10 月号 [雑誌]

世界の艦船 2016年 10 月号 [雑誌]

 特集は「世界の空母2016」。フォードをはじめ、空母ネタ多いな。それだけ重要な艦種とはいえ、少々食傷気味。
 旧ソ連航空巡洋艦キエフ級のバクーを大改装した、インドの新空母ヴィクラマーディティヤ、写真を良く見ると、アイランドが艦の中央近くにあって、航空機の運用が難しそうだなあ。元は兵装が置かれていた甲板にスキージャンプを設置したわけだからなあ。発艦ラインも、窮屈そう。航空機を昇降するエレベーターも1基だけだそうだから、航空機の取扱には、制限が大きそう。それでも、ハリアーを運用するよりは、戦力増強になるということなのかな。
 本文記事では、空母の建造維持費の話題がおもしろかった。艦本体と航空機が同じくらいかかる。原子力空母では、核燃料の交換や修理に、これまた数千億。贅沢な軍艦だな。核燃料の交換を容易にしたりすれば、また違うのかもしれないが。


 他に、中国の「九段線」をめぐる記事二編に、潜水艦の連載。今のところ、中国がアセアンを切り崩して、うやむやにしている感があるが。そして、一番強硬姿勢を見せているのがインドネシアと。つーか、サンゴ礁を埋め立てたり、略奪的な漁業とか、生態系の観点からは、南シナ海の中国の活動は、惨禍としか言いようがない状況だよなあ。
 潜水艦の記事は、連載三回目で、耐圧殻やバラストタンクの話。セイルに舵を持ってくると、重心に近くて、傾きが少なくなるのか。あとは、海自の耐圧殻の真円度へのこだわりとか。


 写真ページでは、リムパック2016や海の日イベントの話。あるいは、海の日のイベントなど。東京は、流石に集まる船が豪華だな。あと、ドイツのフリゲート、バーデン・ビュルテンベルクの公試の模様が紹介されているけど、これ、ロシアの軍事的復権の時代に、いまいち使い勝手が悪くないだろうか。
 モノクロページの装甲巡洋艦吾妻、客船コンスティチューション、捕鯨母船も良い。