神坂一『スレイヤーズすぺしゃる29:魔法の老女プリンシア』

 とりあえず、市立図書館に入っていたのは、これで最後。他のも読みたいが、買うと場所食うし、電子書籍は登録がめんどくさいしなあ。
 「模倣犯とは呼べないが(前後編)」、「密着!死霊騎士の集い(前後編)」、「魔法の老女プリンシア(前後編)」に、書き下ろしの「指さしコンフォータブル」。


 「模倣犯とは呼べないが」は、ナーガに似た高笑いを上げる盗賊サペントナガーが警備兵を翻弄。疑われたナーガは、リナに助けを求める。女性警備兵ヘレンを抱きこんで、サペントナガーを追う。
 しかし、このヘレンさん、無能すぎるなあ。そもそも、捜査内容周囲にしゃべり倒している時点でアレ。今回の手柄を花道にやめたほうが良かったんじゃ。
 たしかに、ナーガのスタイルは、陽動には最適だよなあw


 「密着!死霊騎士の集い」は、ナーガが拾ってきたデュラハンの首から始まる騒動。デュラハンの集会で酔っ払って、気がついたら、体がなくなっていたハンス君。その体探しを、鎧の宝石の譲渡を条件で引き受けた二人。
 デュラハンの集会だの、地脈での移動とか、この世界でのデュラハン、なかなかおもしろいな。そして、指さしの呪いが解除されるようになって、地位低下中とか。ダメージを受けると、体が具現化できなくなる。で、物理的な存在に憑依して、燃費が低いハンスの体をぱくったデュラハンが出てくる。最終的には、ハンスはそいつに相乗りか。


 表題作「魔法の老女プリンシア」。魔法老女…
 マルサス・シティの魔道士協会では、創設者のシア・プライムリントが勝手に備品を持っていくのに悩まされていた。リナは、とりあえず、シア・プライムリントこと、マジカルチェアー・プリンシア☆の鼻っ柱を折って、今後備品持ち出しをできないように要請される。
 しかし、意味不明の高速呪文使用で、苦戦するリナ。ナーガを味方に引き込んで、プリンシアの魔法技術の秘密を暴いて、倒すことに成功する。最終的に、交渉をまとめて、解決。しかし、魔法少女趣味のままに、老齢に達した人かあ…
 リナの名前を聞いて、「すごく悪い魔法使いさん!」とか言われてるのが笑う。


 書き下ろし「指さしコンフォータブル」は、デュラハン再登場。
 指さし欲…
 ラミーの町で、人々を次々と指さし、呪いをかけるデュラハンが出現。呪いで人が死ぬ前に、倒して、呪いを解くべく、リナが依頼を受けた。しかし、以前に出会ったハンスとデューンデュラハンコンビが、蛮行を繰り返すデュラハンを止めるために現れ、三つ巴の戦いに。最終的に、ハンスの体を乗っ取ろうとした当該のデュラハンが、デューンの怒りを買い、滅ぼされることに。
 しかし、デュラハンにとって、人を指差すことが最大の快楽なのか…