肥後の里山ギャラリー「永青文庫展5:細川幽斎 文華のDNA:当代随一の教養人幽斎」

 おとといに見た展覧会感想をやっと着手。
 細川幽斎が最初に居城とした青龍寺城の絵図や発掘品の展示と幽斎が書写した著作物の展示がメイン。
 青龍寺城、1990年代あたりに、ここらもウロチョロしたけど、特に印象に残らなっかった。整備は1992年か。熊本城に見慣れていると、たいがいの城は感銘を受けなくなっちゃうんだよね…
 近辺の石造物を転用しているのは、近世城郭あるあるだなあ。あとは、割ときっちり形の残った陶磁器が印象的。


 残りの大半は、各種の写本類。文芸と故実が、やはり、活動のメインだったのかな。あとは、能と太鼓。包丁関係の書物が紹介されているが、これも故実研究の一環だったのかな。ビデオも流されていたけど、触らずに、三枚におろすのは大変そうだ。
 幽斎といえば古今伝授という感じがあるが、山鹿灯篭の古今伝授の間の模型とか、古今伝授の設えの再現が興味深い。


 展示を見てて思ったのだが、文学や音楽、芸能などをたしなんでいる幽斎だが、絵画に関しては、自分で描くことはもちろん、収集もやっていない興味のなさが興味深いなあ。いろいろできるけど、絵心だけはなかったのかなあ。お茶や床の間の掛け軸などで、絵画を必要としただろうけど、設備としての絵画にはどのくらいコミットしていたのか。幽斎の絵画趣味って、あんまり語られないなあ。