佐々木倫子『動物のお医者さん 8』

 いよいよ、最終巻。
 ハムテルと二階堂は獣医への道を歩み出す。二階堂の間の悪さが際立つなあ。111話は二階堂の修行のエピソード。教授の紹介を受けずに修業先を探そうとしたら、その動物病院、院長と奥さん療法ともぶっ倒れて、二階堂は野戦病院で苦戦することになる。いきなり1人で帝王切開はきついなあ。教授が乗り移った感じってのがw


 114話は近所の「ライバル」動物病院をおばあさんが偵察に行く話。つーか、おばあさんみたいな客は嫌だなあw


 118、119話は具体的な開業への動きへ。同期の清原たちが分担して開業すると聞いて、せっつくおばあさん。しかし、設備投資が数千万と聞き、いったんはペンディング
 一方、頼り切りの自分から脱却したい二階堂は、独自に開業のアテを探し、後継者を求めている病院を紹介してもらう。しかし、それがハムテルの近所の病院だったことが判明。結局、断りを入れられないまま手伝ってるうちに、弱点のネズミ苦手が判明。そして、西町の先生が引退時に機材を譲ってくれるという話になり、大団円。
 やっぱり、開業となると設備投資がなかなかかかるのだな。


 106話の二階堂の従妹が北大を受験して、酷い目に遭うエピソード、107話の菱沼の家に空き巣が入ったエピソードも印象深い。箪笥の整理の途中で放置状態になって荒れ果てた菱沼の部屋。そこに入った空き巣はスナネズミの餌を食べる音に驚いて逃げ出す。荒れ果てた部屋でカサコソ音がしたら、そりゃ怖いよねえ。109話の機材購入費が獣医学部にあてがわれてみんなで夢を見るエピソード、そう言えば昔から貧乏だったのねというか、今はそれより余裕がないって日本の大学終わってんなあというか。
 110話のカラスが巣の周りの人を襲うエピソード、敵意が累積すると、まずは白衣・白髪の人、さらに白衣着た人と対象が広がるの、おもしろいけどほんとうなのだろうかw
 116話、同期に巻き込まれてこき使われる。しかし、カンガルーに馴れていない強制徴用組が次々とトラブルを起こし、手の付けられない事態に。コメディとして強いなあw


 108話の狂犬病注射のエピソードが印象深い。病院や注射怖いは犬の動画の定番テーマだけど、シャーリーみたいなのは厄介だなあ。うちの犬は幸い、注射で暴れることなかったけど。


 注射怖いに、帰りたくないは定番の萌え動画なのに、この犬の場合w


 阿鼻叫喚の場を見せられたチョビが一番損しているのがw




 112話、113話は菱沼一族の興亡。つーか、みんな体温が低いのね。これでサイレージというのを知った。今も、こういうのやってるのだろうか。労働集約的すぎて、今時厳しそうだけど。
 ずっとグルグル歩き続けるのはきつそうだなあ。
 そして、罪の意識もなく破壊工作をしかけた子供の菱沼…


 このシーンは印象的だったな。怖いw