熊本県立美術館別棟展示室「細川コレクションⅡ:二の丸☆バードウォッチング!」後期展示

 県立美術館トリプルヘッダーの最後。なんか、すでに2週間近くたっているのだが。本当に作業が進まない。


 展示替えがそれなりにある今回。目玉は徳川家光の「葦に翡翠図」かな。三代将軍様の絵。家綱の絵もそうだけど、ちまっと伸びやかさのない作風には親近感を覚える。


 第1章「身近な鳥たち」は前期と変わらず。
 鳥文斎栄之「鶏図」、前期には撮ってなかったけど、なんでだろう。



 第2章「華やかな花と美しい鳥たち」は花鳥画。杉谷雪樵の作品はそのまま、近藤樵仙の花鳥図が、衛藤勝夷の作品にスイッチ。
 杉谷雪樵「四季花鳥図」は、いつ見ても大画面の華やかな絵で楽しい。



 衛藤勝夷の花鳥図はモクツバメ、サンジャク、ソウシチョウ、ズグロインコ、キンケイなど海外のカラフルな鳥が並んで美しい一作。中国の花鳥画の研究の一成果らしい。


 第3章「神秘的な鳥たち」は鳳凰・孔雀の絵画。孔雀画は、杉谷雪樵、福田太華の作品から森徹山の作品ひとつに。こちらは、羽の描線がくっきりとシャープに描かれているのが特徴。全体的に線がかっちりしている作品。
 蒔絵の道具類は通期展示だが、「孔雀螺鈿長方形箱」が細工が細かくて相変わらず良い。ベトナム螺鈿細工が盛んだったというのは聞いたことなかったけど、検索すると古くから螺鈿細工をやってる集落があるようだ。まあ、原料の貝が手に入りやすいのは、産地の東南アジアだろうし、中国の技術的影響も受けやすいからの立地なのかね。
travel-memo.org
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 第4章「ゆるかわいい鳥たち」が本命。徳川家綱「雉子図」に変わって、後期は徳川家光「葦に翡翠図」にスイッチ。
 葦に止まったカワセミを描いたものらしい。葦の茎や葉が点描で描かれているが、どうやって描いたのだろうか。ぼかし筆に墨をとって、ポンポンと叩いたか、あるいは布に墨を含ませたか。目、くちばし、脚くらいは筆で描いたようだが。
kumin.news



 帰り際に、前期に来たときに出品リストに押してあった家綱さんのニワトリ、トサカ部分の色を足して、缶バッジをゲット。
 用紙にズドンと乗るとそれなりに見られるけど、これが用紙の中央左下中途半端なところにポツンと描かれると、ものすごい微妙感しかない。
 あと、やっぱり目がなあw