ただのぎょー『追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。 下』

 復讐成就編。復讐が目的ではなく、自分たちの幸せを守るのが目的に切り替わっているけど、巨大な力を得てしまえば、守るための力がいるし、敵は排除しなくてはいけない。
 つーか、魔石を独占するって、経済も軍事力も諜報も握るってことなのか。つーか、魔石を使い放題って、局地的には国家を相手取ることもできるのか。


 大気中魔素集積装置ことレクシー号が完成。いよいよ、変革の嵐が。
 100カラットの巨大魔石を作って、教皇に献上。教皇の後ろ盾と異端審問対策。ペリクネン領での研究と魔素吸い上げ。ヴィルヘルミーナたちを監視している影の殲滅。初期の研究に基づく特許の申請。次々と手を打っていく。
 一方、満を持して魔石の市場奪取に動き出したことで、異常に気付いた父公爵と王太子は、国王を動かす。技術の献上を要求し、断ればアレクシを異端審問にかける。しかし、それを見込んでの一手、教皇訪問とそこでの異端審問の不当性の暴露、王室の破門の脅しの前に、王室は自らの敗北を認めることに。リスクを取りに行くヴィルヘルミーナさん、強い。
 一番救いがなかったのが、父公爵だな。つーか、最後まで敗北を認めなかった故というか、そもそも一番ヴィルヘルミーナから敵意を買っているというか。


 ヴィルヘルミーナの敵となったイーナ嬢がけっこうキャラ造形いいなあ。愛に殉じる覚悟ガンギマリ。死んでもついていくという。


 とりあえず、アレクシ関連になるとふにゃふにゃになるヴィルヘルミーナさんがかわいい。最初に指輪を贈ってもらった時の崩れっぷりとか。あと、「ミーナ様ごっこ」とか。