櫻田りん『聖女の妹の尻拭いを仰せつかったただの侍女でございます:謝罪先の獣人国で何故か冷酷黒狼陛下に見初められました!? 1』

 顔が良くてアホな娘がもてはやされるサフィール王国。見た目が整っている女性に「聖女」の称号を与える国。その「聖女」に任命された妹に対して容色で劣ることからぞんざいな扱いを受け、ついでに頭が良すぎて良縁に恵まれないドロテア。
 妹が獣人国の王女に「獣くさい」と言ってしまい、国際問題になってしまったことから、代わりに謝罪に赴くことになってしまった。そもそも、サフィール王国は獣人国に防衛を頼っていて、見捨てられるとヤバい状況。ドロテアは入念にリサーチして、謝罪に向かう。
 つーか、両親と妹シェリーのバカッぷりがなんかすごいな。


 謝罪の場で、獣人国の国王ヴィンスに認められた彼女は、その場で求婚される。いきなりの求婚に飲まれたドロテアは、承諾してしまい、実家からの許諾が来るまで獣人国にとどまることになる。そこから、ヴィンスの口説きが始まって。
 イチャイチャは、ウェブ連載よりも増量されている感じか。
 とりあえず、耳と尻尾のもふもふという武器に、あっさりと懐柔されているドロテアさん。デートに行ったり、侍女としての仕事をしてみたり。そんななかで徐々に距離感が縮まっていく。


 なかなか婚約の許諾の書類が来ないうちに、サフィール王国の建国祭パーティに赴くことになる。一方、妹シェリーは、聖女の廃止と婚約者の第三王子からも責められ、暴走。謹慎中なのに、パーティの会場に入りこみ、ヴィンスを誘惑。しかし、拒絶されて、怒られて大騒ぎに。
 とはいえ、ちゃんと改心して、新生活を真面目にやろうとしているのは両親含めて、まだまともだなあ。改心せず、暴走を続けて地獄の底まで行っちゃう妹キャラが多いなかで。