「絹の精」

 かつてダイエー、今はイオン熊本中央店のメイン入り口前に設置されている、かつての熊本製糸工場を記念するモニュメント。大煙突跡とならんで、かつて、ここの大きな製糸工場があったよすがを残す。
 前々から知っていたけど、ここ自転車置き場状態で碑文の撮影がしにくかったんだよな。ビバホームが入って、入り口前の広場が駐車禁止になって、撮影しやすくなった。
 モニュメントの銅像の他に、台座に熊本製糸のトレードマークを写したとおぼしき銅板がはめ込まれている。





台座正面

       日展会員
絹の精        石原昌一



碑文

 明治維新に際し始祖長野桑陰濬平が横井小
楠先生に師事し国家の興隆は殖産興業にあり
とし養蚕製糸の業に身を挺してより百二十五
年。明治二十六年に熊本製糸合資会社を設立
長野関吉が社長に就任してから百年を閲しま
した。この間
昭和天皇陛下の両度に亘る行幸の栄を忝う致
しました。之も偏に営々として斯業に尽瘁さ
れた中興の祖長野簡悟四代社長等歴代役職員
をはじめ舞姫印生糸の声価向上に精励された
女子社員各位のご努力と養蚕農家をはじめ郷
土の皆様のご協助を賜と深く感謝申上げます
茲に感謝の徴喪と日本民族工芸の精華として
繊維の女王の座に輝く絹を顕象すべく
『絹の精』像を熊本製糸株式会社縁の地を卜
し建立致しました。
  平成五年 1993 秋
    東亜シルク株式会社 社長
    熊本製糸株式会社  顧問
                長野健彰