くまもと文学・歴史館「アーカイブズに見るくまもと20:生誕100年 児童文学作家竹崎有斐/地租改正150年 年貢から税金へ」

 第一展示室がメンテナンス中ということで、かなり小規模な展示。前者が13点、後者が7点の展示。


 前半、竹崎有斐は熊本出身の児童文学作家。実学党で著名な竹崎茶堂、矢島四姉妹の竹崎順子夫妻のひ孫世代に当たるそうな。「とっぽい男 曾祖父茶堂のこと」という原稿が展示してあったが、なんかいろいろと聞かされて嫌になっていた感じが印象深い。
 あとは、島崎方面に住んでいたとかで、そこから『石切り山の人びと』が発想されたとか。


 後者は、地租改正の経緯や反応に関連する史料を展示。
 増税につながるのではないかと、相当に警戒され、制度導入に苦労したことが分かる。実際、経費方面をつつく一揆は起きていたようだ。すったもんだで、導入が数年遅れた。あとは、壬申地券とか、地券現物とか。裏に所有者変更時の書き換え欄もあって、土地の売買、質入れの経緯が残る、と。
 「地租改地引絵図」が興味深い。どの程度残っているのだろうか。

お天気

 出かけるとき、我が家の庭にメジロの群れがやってくるのを見かけた。たまに巡回してるのかな。動きがチョロチョロしていてかわいい。


 なんか、12月の寒さが嘘のように、年明けから暖かい。冬とは思えないような快晴だったので、図書館の本を返却がてら、江津湖へ。
 しかし、12月の前半は寒くて死ぬ思いをしたけど、寒さに順応したのか、ここのところ暖房も付けずに過ごしたりしている。


 本当は返却期限を延長するつもりだったのだけど、ここのところ忘れて延滞状態になることが多い。ということで、延滞した本を返却。また借りればいいや。


 せっかくなので、江津湖を回って帰ることに。
 快晴の日曜日ということで、上江津湖も、広木公園も、その途中もめちゃくちゃ人が多かった。小さい子供と犬は、突撃してくるのが怖いので、警戒せざるをえない。
 あと、太陽の角度が低くて、2時台にもかかわらず、西日がダイレクトに目に入ってくるので、鳥が見られない。東側の遊歩道というのが欠点だなあ。


 途中、本屋を二軒ほど回ったのだが、目当ての本をゲットできず…


 ほんと、冬らしからぬ青空。







 秋平くんがサービスに来てくれたw




 雨宮神社。久しぶりに訪れた気が。ここは鳥居を木製で再建。安全性を考えると、木製のほうがいいのかな。出水神社もそうだし。地震後、いろいろと整備されたようだ。あと、江戸時代の手水鉢。





石塚千尋『ふらいんぐうぃっち 11』

 事件は起きてるけど、普通の日常。
 横浜帰省編後半。茜が時間を止めて大騒ぎになったあげく呼び出し喰らったり、ハマベーがしゃべれるようになったり、友達に魔女バレしたり。わりと、ターニングポイントっぽい感じもするな。


 あとは、巣鴨で遊んだり、家をぶっ壊されたり、ペットボトルロケットを宇宙まで飛ばしたり…

氏家ト全『生徒会役員共 22』

 とりあえず、読書ノートを順番に片付けることに。
 ついに完結。15年も経つのかあ。感慨もひとしお。
 タカトシの周辺のキャラ、好感度がずっとカンスト状態だったから、展開が停滞してしまうのはしょうがないところがあるよな。しかも、それにまったく気付いてないタカ君の鈍感さ。このまま行くと、魚見さんに寄り切られる未来しかなさそうなw
 個人的にはムツミ、カエデの脇役組がお気に入りなんだけどね。


 最終回っぽいのは、ラスト4話だけだったな。
 突然、桜才のシンボルの桜の木が切られるかもという話になって、保存のための署名運動に発展。無事、守られました。で、そのインタビューで恒例のふわーり。
 未成年は大丈夫だったので健全だな!(感覚麻痺)。

初詣

 天気がいいので、引きこもり予定を変更して初詣へ。あんまり人出が多そうなとこには出かけたくないけど、ほどよく空いているところならいいよねということで。ついでに本屋に。
 しかし、晴れて気温が比較的高いというのに、外に出ると風邪がひたすら冷たいのだが。西日本も寒気がかかっていなくても、それだけ冷たい空気が近づいているということなのかね。


 本屋、三タイトルほど、昨年末発売の本が欲しかったのだが、入手は一点のみ。正直、この時期、人の多いところに行きたくないのだが。


 初詣は保田窪神社で。賽銭箱の横でお清めと御幣を振ってる神主さん?がいたり、氏子さんが社務所を開いてたり、家族連れを中心に参拝者がいたり、ほどほどの賑わいが良い。ついでに3日ともなるとほどほどの人出で。
 三が日はさすがに車も少なくて、自転車での移動も快適。

今年印象に残った本2022(マンガ部門)

 今年は買うだけ買って、読んでないのが多いが。どうも、一冊、最後まで行かない、さっと読み終わって感想を書けていないのがたくさん。

10位 大堀ユタカ『父は英雄、母は精霊、娘の私は転生者。 1』

 とりあえず、エレンちゃんがかわいい。

9位 kashmir『ぱらのま 2』

 電車とバスであちこちうろちょろする話。あんまりおもしろくなさそうとスルーした駅に、後日行ってみるエピソードが良いなあ。
 公共交通機関、長距離だと意外と高いのが欠点だよなあ。

8位 コトバノリアキ『姫騎士は蛮族の嫁 1』

 蛮族の土地に攻め込んだものの、敵の大将との一騎打ちで敗れて捕虜になったセラ。彼女を捕らえた蛮族の族長は、嫁にすると言いだして。
 カルチャーギャップと自然のヤバさに絶叫しまくってるお話だなあ。
 あと、ラストの竜に勇敢に立ち向かった姫騎士が、救援を受けて泣き出してるシーンがこう、ゾクゾクするものがありますな。

7位 やましろ梅太『悪の華道を行きましょう 1-2』

 断罪されてガマガエルそっくりの宰相と結婚させられることになった悪役令嬢セレスティーヌ。しかし、結婚式の場で前世の記憶がよみがえり、老け専で好みバッチリになってしまう。ワガママ令嬢に知恵が付いて、悪女が爆誕
 男共が片っ端から魅了されまくってるのがすごいな。しかし、セレスティーヌは旦那様一途w
 贅沢が日常になっていて、維持費がかかる妻かあ。

6位 石塚千尋ふらいんぐうぃっち 11』

 相変わらずの、ゆるっととした魔女生活。
 横浜帰省編からの友達カミングアウト、協会支部探検にハマベーしゃべれるようになる。真琴が天然キャラだけに、千夏の成長要素は、もう一つの物語の柱だよなあ。
 あと、茜、新幹線のチケット払い戻しがめんどいという理由で時を止めるw

5位 樋渡りん『冠さんの時計工房 5』

 こちらも、最終巻記念。
 日常系のお話だけにいくらでも続けられそうだけど、売り上げがあるからなあ。
 地方都市の時計屋さんが、お客さんや近所の人とあれこれ交流するお話。機械式時計のうんちくが楽しい。
 最終巻で、今までナゾだった師匠が颯爽と登場。風邪をこじられてピンチな綾子さんをサポート。しかし、またふらふらと旅に出かけちゃう。

4位 あfろ『ゆるキャン 13-14』

 1年過ぎて、お花見キャンプからの新入生の時期。野クルも新メンバーとして、自転車少女登場。ついでに、イヌ子も移動手段に自転車ゲットか。
 しかし、ロードバイクとは言え、初心者に片道70キロはどうなんだろ。まあ、高校大学の頃は、普通の自転車で40キロくらいはやってたから、休み休みなら大丈夫なのかね。

3位 上山道郎『悪役令嬢転生おじさん 1-3』

 52歳公務員のおじさんが悪役令嬢に転生してしまって、と言うところからはじまるお話。ウェブ広告で気になって手を出してしまった。なんだかんだ言って、ウェブ広告効果あるな…
 「エレガント・チート」で礼儀正しいオッサンの仕草がめちゃくちゃ優雅に見える攻撃と親や上司としての目線で周囲の好感度を上げてしまうチグハグさがおもしろい。
 転生ギャグモノかと思えば、体は無事で意識だけ異世界の悪役令嬢グレイスの体に取り付いてる状態。それに家族がゲームを通じて介入できる状態。全体のナゾはどのように解決されるのか。カゴの中のグレイスを見た夢に、アンナの母親の正体に…

2位 氏家ト全生徒会役員共 22』

 最終巻記念。
 まあ、とにかく空気感も絵柄も変わらず15年間続けたのがすごいよなあ。

1位 おがきちかLandreaall 38-39』

 王城地下迷宮遭難編もいよいよ佳境。最深層にたどり着いて、ラスボスを倒すも、詰み状態な一同。そこに、地上で古書を漁った王様やメイアンディアの情報で、迷宮核の存在が知らされる。そこに望みをかける一同。しかし、それはアルトニアの暗部を明らかにする行為でもあり。
 というか、ニンジャがアルトニアにいないの、滅ぼされたせいなのか…

今年印象に残った本2022(ラノベ・フィクション部門)

 今年はなろうにのめり込んでいて、前半にはほとんど読めていなかったが、後半、なろう系を購入して、とりあえず、ギリギリ10シリーズ以上読んだ勘定に。ネットで気に入った作品の続きが紙本だけとか、大幅加筆とかなると、やはり買わざるを得なくて。異世界恋愛カテゴリの本が上位を独占する結果に。
 いままで、B6版とか、五六版クラスの本避けてたのに、ここのところ急増中。置く場所が…

10位 すかいふぁーむ『史上最強の宮廷テイマー:自分を追い出して崩壊する王国を尻目に辺境を開拓して使い魔たちの究極の楽園を作る』

 追放モノ。1巻はネット既載部分。
 ぜーレス王国の軍事力を支える宮廷テイマーだったユキアは、それを軽視する貴族たちの陰謀によって唐突に国外追放されてしまう。消される危険も考えた彼は、北の地で、モンスターたちをテイムして、独自の勢力圏を築こうと試みる。そこに近隣の亜人たちや、彼らと関わる神獣とテイムや同盟で傘下に入れ、巨大な勢力に成長していく。
 一方で、ぜーレス王国ではユキアのテイムを失って竜や魔獣が暴れ出し、甚大な被害を受ける。それにもかかわらず居丈高な交渉を行って属国状態に。さらに、ユキアを舐めた王子たちの襲撃で、再戦。事実上消滅することになる。
 なかなか、王国首脳部がアホ過ぎて…

9位 黄波戸井ショウリ『技巧貸与のとりかえし 2』

 とりあえず、巨大怪獣vs.巨大ロボのバトルがいいですねw
 今回はドワーフ族救出編。冬ごもりの間に、獣人差別主義の騎士団に囚われたドワーフの娘を救出に向かうマージたち一行。しかし、立ち塞がるのは暗示を武器にする団長。マージ自身も暗示で、強力なスキルをいつの間にか貸し出すことを強要されていた。しかし、スキルの強さはシナジーで。
 灼熱のダンジョンというのもいいねえ。普通の人が生き残れない、溶けた金が流れるダンジョン。そして、そこに潜む巨大なドラゴン。魔海嘯の発生とラスボスドラゴンと巨大ゴーレムのガチンコバトル。
 ドワーフの粗暴さが、なんだかいいw

8位 まさみティー『黒鳶の聖者』シリーズ

 ウェブ連載の2章ずつを掲載。今回はマデーラ市での「赤会」の陰謀を粉砕し、邪神を滅ぼすエピソード。その後の、故郷アドリアへ戻っての幼馴染みジャネットの異変と勇者ヴィンスの現状を知り、再びハモンドに赴くエピソード。次巻分は更新が進んでないけど、どうなるんだろう。
 マデーラで邪神を粉砕し、勢いに乗ったところで、幼馴染みがぶっ壊れて逃げ込んでくる展開がいいねえ。急転直下という感じで。

7位 彩戸ゆめ『真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られてももう遅いです!』シリーズ

 こちらも、紙版で続編が出ているので。購入。現在のところ、ウェブで掲載された部分を読了。
 王太子エドワードから「真実の愛を見つけた」と言われ、婚約破棄されてしまったマリアベル。今までの努力は無駄だったのかと悩む中、気分転換に隣国の花祭りへと連れて行かれた彼女は、そこで隣国の皇太子と出会い、皇后にと望まれる。徐々に仲を深める二人。しかし、王国では彼女を取り戻そうとしたり、マリアベルの父親が拘束されたりときな臭い動きが見えだして。
 今までの人生をつぎ込んだ努力を否定された苦しみ、信頼し合える相手を見つけた喜びといったマリアベルさんの心の動きがいいなあ。
 そして、「古代王国」の復活を望む連中の動きが今後の鍵になってくる、と。

6位 マチバリ『私が死んで満足ですか?:疎まれた令嬢の死と、残された人々の破滅について』

 ネット掲載の本編が削除されてしまったので、本を購入。
 婚約破棄をきっかけに、一人の少女が押しとどめていた破局が一気に訪れる。ヒロインの家族、元婚約者、破壊工作員などが一気に破滅していく。しかし、戦争ごっこにうつつを抜かして、なにも顧みないサイコパスな父親に、宝石集めに狂奔して禁制品も買い込んだ義母ってやべえな。財政破綻状態の家を守り、王太子の婚約者として頑張り続けたヒロインが、最後のストッパーだった。
 紙版では、義妹の再起シーンがあって、ちょっとうれしい。

5位 まつりか『婚約者に側妃として利用されるくらいなら魔術師様の褒賞となります』

 婚約者の王太子に浮気されて、あげくに側妃になるように打診された主人公は、一計を案じて、国の「英雄」となった異国の魔術師に、褒賞として自分を望むように打診し、猛烈なアタックを開始する。で、順調に中を深めて、王子にざまぁする。
 アメリアさん、結局、ロワールがけっこう好みだったってことなのかね。そりゃ、持ちかけられた方は驚くわな。
 半分くらいが後日譚。魔力量が多いと、近くにいる人が魔力酔いする。さらに、魔術は感情の振れからエネルギーを汲み出すため、嫉妬深く束縛が強い。結果、鬱陶しいレベルの溺愛が続くことに。それを平然と受け止めるヒロイン強い。

4位 ミズメ『悪役令嬢のおかあさま』

 三代にわたる妄執を、転生令嬢が覆すお話。
 愛する人に振り向いてもらえず、娘を悪役令嬢に育ててしまうはずだったヴァイオレットは、頭を打って前世を思い出したときから、乙女ゲームのコースを意図せず改変していくことに。一方で、勘違いした転生者の横槍も入り…
 つーか、鍵開けとか、毒物耐性の教育を受けたご令嬢って。そして、それが普通の令嬢が受ける教育と思い込んでいたヴァイオレットさんの天然ぶりがw
 つーか、乙女ゲームとそのノベライズのヴァイオレットの外道ぶりが…

3位 小田ヒロ『弱気MAX令嬢なのに、辣腕婚約者様の賭けに乗ってしまった』シリーズ

 Web版の続きが紙版しかないとなると、買わざるをえない。とりあえず、3巻まで読了。
 とりあえず、ルーファスみたいなのを「スパダリ」というのかな。そっち方面の用語良く知らないけど。あと、ヒロインのピアちゃんがかわいい。弱気純粋箱入り娘。あと、難聴ヒロイン。
 とりあえず、乙女ゲームの「強制力」が毒というのがエグいな。そして、3巻で、陰謀を交わして、とりあえずゴールイン。

2位 ただのぎょー『モブ令嬢テサシア・ノーザランは理想の恋を追い求めない。』

 婚約破棄から、ちゃんと戦争になってるのが良いなあ。「ちゃんと」というとアレだけど、婚約破棄は手切れだからねえ。
 侯爵の息子を「推す」田舎男爵の令嬢なヒロインが、集団婚約破棄の渦中で、あれよあれよと侯爵令息にとっ捕まるお話。自信なげなヒロインが、徐々に釣り合う存在になりたいと努力していく姿が良いね。
 全体的にビクトリアンスタイルなのだが、軍隊だけ中世風というのもちょっと楽しい。

1位 桜瀬彩春『長い夜の国と最後の舞踏会:ひとりぼっちの公爵令嬢と真夜中の精霊』

 一族を皆殺しにされ、ただ一人生き延び、敵の王宮の中で生きる公爵令嬢の復讐譚。そして、異類婚姻譚。主人公ディアさんの、天然さが良いなあ。その上で、家族を皆殺しにした王家への敵意を維持し、人ならざる者に焦がれる。
 精霊と約束して土地と生きる場所を分けてもらったのに、人々はそれを忘れ果てしまい、すべてを奪われてしまう。非常におとぎ話的な道具立てがいいなあ。あと、料理がいろいろ美味しそう。
 本編では何を考えていたのかよく分からなかった第一王子にして、ディアの元婚約者リカルドが何を背負っていたのか。紙版の後日譚で描かれているのがうれしい。そして、救いの道があったことも。