J・R・チャイルズ『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか

面白い。読んでから時間がたっているので、いろいろ忘れているが、読み返すに足る本だと思う。
感想は手を抜いて、わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる:最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのかにリンクを張るだけでお茶を濁す


本書を読むと、JR西日本の安全に対する姿勢がいかにダメなのか分かる。事故の責任を認めない上層部(信楽鉄道の衝突事故)、現場を責める日勤教育、事故の対するマニュアルも訓練もない。福知山線脱線事故が起こるべくして起きたのだ。そして、現在の被害者への態度をみるにつけ、上層部の意識はほとんど変わっていないと考えられる。一部に社長特別補佐の設置など、変化の芽はあるが、いつまで続くか。
あと、日航も危なそう。労組の分裂工作など、現場と経営の乖離・相互不信は、安全に対する無視できない危険要素だろう。